青弓社ライブラリー<br> 「家族」はどこへいく

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青弓社ライブラリー
「家族」はどこへいく

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  • サイズ B6判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787232816
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0336

内容説明

少子化・高齢化・晩婚化が同時に進行するなかで、DVや児童虐待、子殺し・親殺しのニュースが毎日飛び交い、「家族」がきわめて今日的な問題として浮上している。これを「家族の危機」として捉えるかぎり、「危機」の原因を探り、崩壊を嘆く言説は流通しつづけるだろう。それに対して本書では、病理の象徴として家族を論じるのではなく、家族を論じることを通して社会のありようを注視する。具体的には、捨て子が文化としてあった江戸期の家族像や戦後日本における家族の変容などの歴史事象を確認し、人口減少社会の実情や地域と家族の関係性を把握し、家庭内殺人をめぐるメディア報道のあり方などを俎上に載せて家族をめぐる問題系を読み解く。家族と社会の「これまで」と「これから」を見定める格好の入門書。

目次

第1章 家族の歴史を読み解く(一九八〇年代から九〇年代へのパラダイム転換;近代家族と子育て ほか)
第2章 戦後日本の家族はどう変わったか(戦後日本の家族の話をするにあたって;日本の「家」と日本型近代家族 ほか)
第3章 都市・家族・ネットワーク(戦後家族の変化;地域社会と家族 ほか)
第4章 人口減少社会と家族のゆくえ(人口減少社会は不可避;少子化はなぜ問題か ほか)
第5章 都市化に伴う家族の変容(現代民俗学とその視点;現代家族は崩壊したのか―そのリアリティーと現実 ほか)

著者等紹介

沢山美果子[サワヤマミカコ]
1951年、福島県生まれ。順正短期大学幼児教育科教授。専攻は日本教育思想史、女性史

岩上真珠[イワカミマミ]
1949年、広島県生まれ。聖心女子大学文学部教授。専攻は家族社会学、ライフコース論

立山徳子[タテヤマノリコ]
1963年、東京都生まれ。関東学院大学人間環境学部准教授。専攻は都市社会学、家族社会学、パーソナル・ネットワーク論、郊外社会論

赤川学[アカガワマナブ]
1967年、石川県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。専攻は社会問題の社会学、歴史社会学、セクシュアリティ論

岩本通弥[イワモトミチヤ]
1956年、東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

21
家族から社会をみるという視点で編集されているなと思いました。歴史的視点や社会学的視点、民俗学的視点など、さまざまな視点で家族にせまっており、たいへん勉強になりました。2016/08/25

Ryosuke Tanaka

1
5人の学者によるオムニバス形式の市民講座のまとめ本で、前半3章は概ね直前に読んだ家族社会学の教科書と内容が被っていた。後半2章は少子化・家庭内暴力についての政策やメディアレベルでの言説(俗説)を論破する、というような内容で、派手だが少し雑という印象を受けた。2022/08/19

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