青弓社ライブラリー<br> 愛する人を所有するということ

電子版価格
¥1,760
  • 電書あり

青弓社ライブラリー
愛する人を所有するということ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 209p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787231864
  • NDC分類 141.6
  • Cコード C0336

出版社内容情報

恋愛は所有という罪をもっている。同時に自分自身を過剰に認識し、自我の問題をも生み出す。愛はけっして清らかなものにとどまることはない。愛をめぐる心の動きを小説や哲学・思想のなかにさぐり、自我の実相を一つひとつ確認しながら提示する愛の思想史。

まえがき

第1章 愛にふりまわされる自我──所有の企て

第2章 ココロとカラダ

第3章 嫉妬と所有

第4章 「愛するのが好き? 愛されるのが好き?」──愛の能動と受動

第5章 「タイプ」への愛と「理由」の求め──対象愛と自己愛

第6章 愛と所有──所有的な愛と自我

第7章 従属の愛──被所有の所有

結びにかえて──愛からの逃避

あとがき

内容説明

そもそも人を愛するとはどういうことだろうか?どうして愛は他者を所有しようとしてしまうのか?自我は所有の求めをどう実現しようとするのか?愛する者は自我と愛と所有のトライアングルのなかで、苦悩と哀しみを身にまとう―。愛わめぐる心の動きを桜井亜美や山田詠美などの小説やAYUの歌のなかに、あるいはR・バルト、J=P・サルトル、D・ヒュームなどの哲学思想のなかにさぐり、私たちの存在そのものの核心へと肉薄する。愛する者たちのありふれた感覚と思いによりそいながら紡ぐ、深い探求と刺激的な挑発に富んだ思索。

目次

第1章 愛にふりまわされる自我―所有の企て
第2章 ココロとカラダ
第3章 嫉妬と所有
第4章 「愛するのが好き?愛されるのが好き?」―愛の能動と受動
第5章 「タイプ」への愛と「理由」の求め―対象愛と自己愛
第6章 愛と所有―所有的な愛と自我
第7章 従属の愛―被所有の所有
結びにかえて―愛からの逃避

著者等紹介

浅見克彦[アサミカツヒコ]
1957年、埼玉県生まれ。北海道大学教員。専攻は経済学、社会思想史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

LS

2
「思いなおしてみればいい。愛する者から拒まれ、裏切られ、ひどく傷ついても、それでも他者に引きよせられ、他者との交わりを求めずにはいられない自分は、なんとけなげなものかと。そして、昨日の恨みと哀しみを小脇にかかえながらも、それでもふたたび傷つけあうかもしれない他者にみずからを開き、とまどいながらも他者を受けとめる自分は、なんと愛しいものかと。」(p.202) 愛は本来的に所有の罪を宿すものであり、痛みや絶望を伴うものである。しかし同時に、(刹那的ではあるかもしないが)喜びや希望もまた含んでいる。2013/09/02

代理

1
『所有』について多く書かれた本。6章がむずかしくて辛い。かといって他の章は軽くて物足りない。と言った部分はすでに後書きに書かれてあった。真面目な本。2013/01/04

ステビア

0
どこか大正教養主義の匂いを漂わせる。ブーバー、サルトル、イリガライの見事なまとめが印象的。全体的に繰り返しが多いのにはウンザリさせられたが(笑)第六章だけ読めばよい。いい本です。2012/08/31

もりした

0
第3章がお気に入り。 恋愛、それに伴う感情の中には矛盾があることを受け入れないといけないなぁと思う。2018/01/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/113564
  • ご注意事項