出版社内容情報
書くことの重さをひきずりながら、それでもなお「現場」に赴こうとする者たちに、取材・調査のあり方と、それを言葉として紡ぎ出す心得を説く。「場」の可能性を最大限に引き出し、読み手との往還を回復するための処方を模索する書。
「現場」ということ
1 「現場調査」という神話 民俗学的「経験」主義のありかについて
(1)はじめに――柳田民俗学の情報収集力
(2)主体性回復運動としての「地域民俗学」とその功罪
(3)「現場調査」へのストラテジー
(4)「調査項目」の悲喜劇――日本民俗学における
2 埋め込まれた「読者」 民俗誌と記述に関するある本質について
(1)民俗誌と記述を論じることの不自由
(2)誰に向けての記述?
(3)「書く」主体の分裂
(4)「土地の人々」という神話
(5)「読者」回復の必要
3 「場」の可能性について・ノート 「調査」と記述の間に横たわる病いを超えるために
4 「まるごと」の可能性 赤松啓介と民俗学の現在
あとがき
内容説明
書くことの重さをひきずりながらそれでもなお「現場」に赴こうとする者たちに、取材・調査のあり方とそれをことばとしてつむぎ出す心得を説き、読み手との往還を回復するための処方を模索する。
目次
「現地調査」という神話―民俗学的「経験」主義のありかについて
埋め込まれた「読者」―民俗誌と記述に関するある本質について
「場」の可能性について・ノート―「調査」と記述の間に横たわる病いを超えるために
「まるごと」の可能性―赤松啓介と民俗学の現在