出版社内容情報
家事労働と賃労働とのダブルバインドのなかで、フェミニズムは「働くこと」それ自体がはらむ問題を見据える地平に立った。資本と男たちとによる搾取からの解放の道をめぐっての論争、対論、働く女たちの現場からの発言の集成。
はじめに 小倉利丸
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(1)「女の経済自立」「主婦」「母」、それぞれの思想をどう超えるか 人間の「自立」と「共同性」を共に志向しつつ 池田祥子
(2)“自立の迷走”からのフェミニズムの自立のために 自立論再考・「女性の身体性」をキーワードに 金井淑子
(3)女性と労働のねじれた関係
①身体搾取論の問題構成 対談に先立っての問題提起 小倉利丸
②女性と労働のねじれた関係 フェミニズムと身体搾取論はどこで交差するか 〔対談〕江原由美子/小倉利丸
③家事労働からの総撤退を 対談への補足として 小倉利丸
④家事労働を「強制」するメカニズム 補足に対してコメントする 江原由美子
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(1)労働の意味をとりもどしたい [インタビュー]加納実紀代
(2)自分にとってどっちがマシか 討論・それでも残る「総撤退論」への疑問をぶつける
(3)論争再録にあたって 小倉利丸
(4)社縁社会からの総撤退を 具体的解放戦略を提起する 加納実紀代
(5)生き方の選択肢を増やす「四時間労働」 加納提言に異議あり ますのきよし
(6)おもいおもいに