内容説明
本書は、平成6年末における全国証券取引所上場会社550社のインサイダー取引に関する社内管理規程を分析するものである。証券規制の理念は、法制定当時の昭和63年段階とは大きく異なっており、旧理念の産物を新理念と新規制体制に基づいて運用される傾向があるため、企業としての対応も相当に困難な状況にある。本分析は、そうした不確実性を最小のものにしようとの動機に基づいてなされている。
目次
1 総論(はじめに;制定時と変わった証券規制の理念と摘発体制;分析にあたっての留意点)
2 規程の分析(業種別会社数;規程の名称;目的規定;訓示規定;内部者取引の定義;情報・取引の社内管理)
3 総括
補論(内部者取引規制の制度趣旨;自社株の売買報告制度と短期売買差益の返還制度・空売り禁止)