内容説明
職人の仕事は普通、作品に自分の名は刻まない。わかる人にはわかる。それが誇りであった―。東北に名を残す12年の職人たちが語る、生き方、技術の取得、仕事の辛さや難しさ。淡々とつづく声に耳をかすうちに、大切なものがみえてくる。巻末には、大正期におきた密造酒えん罪事件を記録した貴重な聞き書きを収める。
目次
樺細工師 小柳金太郎さん
下駄職人 木村作蔵さん
古代紫根染/茜染染元 栗山文一郎さん
南部鉄器鋳物師 及川鉄さん
能代ダコ師 北村長三郎さん
鍛冶職人 一ノ関卯一郎さん
杜氏 高橋良吉さん
あけびづる細工職人 中川原十郎さん
漁師 石上義美さん
桶・樽職人 大山誠一郎さん
和裁士 塩谷九郎さん
百姓 金仁一郎さん
著者等紹介
野添憲治[ノゾエケンジ]
1935年秋田県藤琴村(現・藤里町)に生まれる。新制中学を卒業後、山林や土木の出稼ぎを7年、国有林の作業員を8年の後、能代市に転住。大館職業訓練所(自動車整備科)を修了後、木材業界紙記者、秋田放送ラジオキャスター、秋田経済法科大学講師(非常勤)などを経て、著述活動に入る。『塩っぱい河をわたる』(福音館書店)で第42回産経児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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