内容説明
国の隔離政策の中で、ふるさとから切り離され、過酷な歴史を生きざるを得なかったハンセン病患者・療養所入所者たち。みずからの生活の場をより良いものとするために、自分たちの手で作り出した森。それは閉鎖された空間を、近隣住民を含む市民に開くきっかけをも与えた。一本一本の木に刻まれた、生きた証しと願い。療養所入所者のオーラル・ヒストリー。
目次
序章 全生園の四季
第1章 森のなりたち(森の歴史;森への思い ほか)
第2章 森に生きる―短歌と俳句を通して見る療養所の生活(自然への思い;ふるさとの森づくり)
第3章 森に願いを―一人一木運動(荒川武甲さん;石神耕太郎さん ほか)
第4章 森のなかで(入所者;職員)
著者等紹介
柴田隆行[シバタタカユキ]
1949年東京生まれ。東洋大学社会学部教員。社会思想史・哲学史専攻。多摩川の自然を守る会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。