出版社内容情報
いのちの教育は、子どもたちが自分自身を無条件に受け入れられるような感情、つまり
自尊感情に関る問題を扱う教育である。題材としてかならず生命そのものや死を扱わなければ
ならない、というものではない。本号では、そうした意味でのいのちの教育の最新の理論
と関連情報、小・中学校における実践例を紹介する。
【主要目次】
■概説／いのちの教育概説 （近藤 卓）
■子どものいのちの意識といのちの教育
・子どものいのちの意識について―先行研究から （股村美里）
・日本の子ども達の把握している生と死の意味 （相良-ローゼンマイヤー みはる）
・わが国におけるいのちの教育―全国実態調査の結果から （近藤 卓）
・カナダの死生学とデス・エデュケーション （和田香織）
■学校と家庭でのいのちの教育の実際
・家庭でのいのちの教育―キャンプ （近藤 卓）
・家庭でのいのちの教育―本に親しむ （近藤 卓）
・家庭でのいのちの教育―映画館・劇場へ （近藤 卓）
・養護教諭の行ういのちの学習 （高橋薫子）
・学級担任によるいのちの教育
―自己肯定感・自尊感情を育み、よりよく生きることを共に考える実践 （北川 誠）
・学校全体で取り組むいのちの教育 （池田たみ子）
・手探りではじめた いのちの授業 （野々山尚志）
■いのちの教育の周辺
・わが国の死生学の現状 （島薗 進）
・死別と悲嘆―突然死によって大切な人を喪った遺族の事例から （米田朝香）
・宗教社会学から見たいのちの教育 （弓山達也）
・教員養成の観点から見たいのちの教育 （岩田文昭）
・学習指導要領からみたいのちを大切にする心 （衛藤 隆）
・資料：いのちの教育に役立つ本 （股村美里）
■コラム （近藤 卓）
・ジブリ映画に見る共視―ナウシカも千尋も誰かと並んで見つめている
・星新一の洞察―「暑さ」の怖さと真実
・見つめられ欲求と自尊感情―見つめられるだけでは本当の満足は得られない
・映画「禁じられた遊び」を読み解く―動物を埋葬することの意味するもの
・健康危険行動といのちの教育―喫煙しながらいのちの教育はできるか
・ＰＴＳＤを越えて―外傷体験後の成長（ＰＴＧ）
・死の教育とカウンセリング学会
