出版社内容情報
子どもの自殺というと、しばしば「いじめ」が唯一の原因であるかのように
とらえられてしまう。しかし、自殺は複数の原因からなる複雑な現象である。
子どもが経験しているストレス、こころの病、家庭的背景、独特の性格傾向、
衝動性などといった背景を探ってこそ、自殺の真相に迫ることができるし、
予防にもつながる。
【主要目次】
・座談会/子どもの自殺予防をめぐって
(新井 肇/菊地まり/阪中順子/高橋祥友)
■青少年の自殺とその病理
・子どもの自殺予防のために (高橋祥友)
・青少年期と精神疾患 (佐藤泰三)
・自傷行為の理解と対応 (松本俊彦)
・いじめ自殺 (相馬誠一)
・非行と自殺 (門本 泉)
■年代別に見た自殺予防
・中学生の自殺予防 (阪中順子)
・高校生の自殺予防 (菊地まり)
■自殺予防に対する役割
・自殺予防における養護教諭の役割 (鈴木文江)
・自殺予防におけるスクールカウンセラーの役割(関口恵子)
・教師のバーンアウトと自殺予防 (新井 肇)
・PTAの立場から考える自殺予防
―「児童生徒の自殺予防に向けた取組に関する検討会」に参加して(松本耕作)
■不幸にして自殺が起きたときの対応
・群発自殺 (内野悌司)
・自殺が起きた後の対応―児童生徒の自殺に学校はどう対応するか(河野通英)
・「自殺報道」から「自殺予防報道」へ (高橋康弘)
・資料:WHOによる自殺報道への提言