目次
1 地域社会の躍動(東寺領上桂庄における領主権確立過程について―伝領とその相論;山間庄園の生活―山城国禅定寺とその周辺 ほか)
2 公武の文芸交流(小京都‐領国文化論;地方武士の文芸享受―文化と経済の交換 ほか)
3 被差別民衆の諸相(洛中洛外図にみえる河原者村について;牛馬皮と鹿皮―卑賎観のあり方の相違をめぐって ほか)
4 乱世を生きた人びと(近衛政家と在地の土豪・岡屋六郎;足利義昭 ほか)
著者等紹介
源城政好[ゲンジョウマサヨシ]
1946年生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。堺市博物館主任研究員・宇治市歴史資料館長を経て、現在立命館大学COE推進機構客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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akuragitatata
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室町時代における京都文化の伝播を追う日本史のろんぶん。三条西家を家業について論じているのは、当たり前すぎて忘れいたけど極めて重要な視点。源氏物語の研究者とかにちゃんと参照されていないんじゃないだろうか。しかし、京都文化として伝播した最大の文化は連歌だったはずで、そこについての指摘はもっとあってもよかったはず。三部には河原者が牛革の制作に携わっていたことの論がある、住職一致の河原という空間についていろいろ考えさせられた。勧進僧や芸能者のいる河原と墓地としての河原という空間性は原題ではなかなか見えないね。2017/07/22