出版社内容情報
祭祀儀礼に用いられる太鼓や鈴・鉦の音楽的な機能と本質はどこにあるのか――祭祀儀礼の音をさぐるフィールドワークと象形文字に発した古代漢字(音・楽・鼓など)の分析を重ね合わせることによって神霊と音のさまざまなすがたを明かす
内容目次
序 章 祭祀儀礼音楽研究序説――漢字文化記号論のために――
音楽への総合的・学際的なアプローチ/東アジア文化研究と漢字/
漢字文化記号論/漢字文化と祭祀儀礼音楽/東アジアの自然と文化
第1章 神霊の音ずれ―― 祭祀儀礼音楽の機能と本質――
能登の音探索/音の「召喚機能」/神霊の音ずれ/
霊の音・神の音/雨乞の鐘/神・人の共楽
第2章 水の神・音楽の神――祭祀儀礼音楽の源流と伝統――
水の神の神話と神像/楽の神とその正体/巫と舞雩/
もう一つの「漢」字文化記号論/巫俗儀礼と巫文化の展開
第3章 祭神・祭礼の諸相――祭祀儀礼音楽の形態と様式――
播磨国総社と兵主大神/湯立ての神事/四方舞と音楽/
巫女の口寄せ/口寄せの儀礼と音楽/天神祭とだんじり/
祭祀儀礼音楽の様式特徴/雷神としての天神と催太鼓
第4章 楽の器――祭祀儀礼音楽の音具・楽器――
「カネ」の類/鐘と鈴の類/太鼓の類/雨乞の甕/
笛、琴その他/日本語音声記号論のために
終 章 銅鼓のコスモロジー――視野の拡大と比較・検証――
銅鼓の世界/銅鼓のコスモロジー/「螞 節」と雨乞の伝説
朱家駿(Zho Jiajun):1954年中国廈門市生.1982年廈門大学外国語学部日本語科卒業.1985年来日,1988年大阪大学大学院文学研究科日本学専攻博士前期課程修了.1996年同研究科芸術学専攻博士後期課程修了.大阪大学文学部・大学院文学研究科助手を経て現在中国廈門大学人文学院助教授,同芸術学研究センター副所長.
内容説明
本書は、一九九六年二月に大阪大学に提出した博士学位論文にもとづき、それに改訂を加えたものである。著者の長い日本留学の成果報告書でもあり、特に一九八八年四月、博士課程に進学して以来携わってきた祭祀儀礼音楽に関する研究の主な成果が収められている。
目次
序章 祭祀儀礼音楽研究序説―漢字文化記号論のために
第1章 神霊の音ずれ―祭祀儀礼音楽の機能と本質
第2章 水の神・音楽の神―祭祀儀礼音楽の源流と伝統
第3章 祭神・祭礼の諸相―祭祀儀礼音楽の形態と様式
第4章 楽の器―祭祀儀礼音楽の音具・楽器
終章 銅鼓のコスモロジー―視野の拡大と比較・検証
著者等紹介
朱家駿[シュカシュン]
1954年中国〓門市生。1982年〓門大学外国語学部日本語科卒業。1985年来日、1988年大阪大学大学院文学研究科日本学専攻博士前期課程修了。1996年同研究科芸術学専攻博士後期課程修了。この間、研究・論文により外務大臣賞・日本外交協会賞および国際交流基金賞など受賞。その後、大阪大学文学部・大学院文学研究科助手を経て現在、中国〓門大学人文学院助教授、同芸術学研究センター副所長
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