出版社内容情報
初代駐仏公使による黎明期の日本外交
本書簡録は、1994年春にパリで発見された"Correspondance envoyée"(1870~1877/英文並びに仏文による筆写本/鹿児島純心女子大学蔵)で、明治初期におけるわが国現地外交の実態を知る上で貴重な史料集であり、収録書簡の442通はいずれも鮫島尚信(薩摩藩留学生/1845~80)が弁務使および特命全権公使としてフランスに在勤中、英・独・仏を中心とするヨーロッパ主要国の外相並びに政府要人らに宛てて出した公信・半公信である。
黎明期日本の現地外交実務の態様、近代日本外交形成期における在外公館の位置と役割、それに近代日本の骨格となった諸制度の西洋からの導入経緯などを国外の視点からうかがうことができる。外交のみならず政治・教育・経済・軍事など学際的研究に寄与するところ大。
■主要登場人名■
澤宣嘉・大原令之助・田中不二麿・岩倉具視・上野景範・山田顕義
寺島宗則・吉田清成・伊藤博文・青木周蔵・大山巌・西園寺公望
ビスマルク・モンブラン・マーシャル・ブラント・ブロック・シーボルト
パークス・ボードワン・ボアソナード・オイレンブルク
目次
第1部 原文篇
第2部 翻訳篇
第3部 解説篇