目次
短歌望郷の説
純真放談
健忘症と白桃
英国とセイロン―外遊雑感のうち
藤原俊成の病と出家
鶉切と俊成の一首
歌聖定家のさびしさ
歌枕と契沖
和歌の宗匠家に蓄積された輝かしい文化遺産
架蔵本『にはたづみ』
風巻氏の中世和歌史観とその方法
久松博士の評論史と定家
森文庫の紹介「雑書の宝庫」
昭和二十年代の回想
学長就任のご挨拶に代えて
鴉と鳩〔ほか〕
感想・レビュー
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akuragitatata
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谷山茂は中世和歌研究で知らぬものはない大学者。京都女子大学で教鞭をとっていたが、戦争末期を兵隊として過ごした。エッセイでは軽快なダメオヤジと歴史に翻弄された大学人と中世和歌研究者と歌人という顔でいろいろなことがごちゃまぜになってまとめられていてすさまじく勉強になる。京都の料理はまずいという衝撃の事実がすなおに書かれているのだけれど、大阪の料理は死ぬほどうまいと書いてあるのは不思議な気がする。ぼくも京都でお茶漬けをたべた。京都の茶漬けは美味しい気がしたけれど、「おかわり」をすすめられて食べたのは間違いだった2017/06/15