内容説明
美しい風景や自然の造形に隠された意味や成り立ちを最新の調査研究で明らかに。伊豆の誕生、成長から現在の半島の形になるまでの特異な歴史をつづる。現在進行形の地震・火山活動も紹介し、それらの将来予測や防災上の課題にも触れ、大地との共生の方策を探る。
目次
仁科・湯ヶ島層群の時代
白浜層群の時代
半島への道
海底の手がかり
陸上大型火山の時代
伊豆東部火山群の時代(15万~10万年前)
伊豆東部火山群の時代(10万~5万年前)
伊豆東部火山群の時代(5万~4千年前)
伊豆東部火山群の時代(4千年前以降)
生きている伊豆の大地(地震と地殻変動)〔ほか〕
著者等紹介
小山真人[コヤママサト]
静岡大学防災総合センター教授・同大学教育学部教授。専門は火山学、地震・火山防災など。1959年静岡県浜松市生まれ。静岡県立浜松北高校を卒業後、静岡大学理学部、東京大学大学院理学系研究科などに学ぶ。東京大学理学博士(地質学)。日本火山学会理事、火山噴火予知連絡会臨時委員、富士山ハザードマップ検討委員会委員などを歴任し、現在は伊豆東部火山群の火山防災対策検討会副会長、伊東市史編集委員、伊東市ジオパーク構想推進検討会議アドバイザーなどを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mft
3
伊豆がフィリピン海プレートに乗って本州と衝突するところから地層群を説き起こし、伊豆を構成する火山の一つ一つを時代順に紹介していく。近現代に至っては丹那断層から伊豆東方沖地震や手石海丘まで、とにかく伊豆の地形の成り立ちについて充実した解説書になっている。真鶴マイクロプレートが個人的には一番ぐっと来た2020/05/24
nishioda
3
ローカルながら面白い!伊豆の地方紙の連載が本になったものだが、伊豆半島地理をまるまる大解剖といった感じで、目から鱗な部分がたくさんあった。伊豆半島が南からやってきて本州と衝突したのは皆さん既知だと思うが、火山活動の推移だったり今も駿河湾に引き込まれている状況だったり、知的好奇心が満たされる内容だった。2017/03/23
1484h
2
伊豆半島の多数の火山個々について、その形成年代ごとに区分してトピック的に説明しながら、全体として伊豆半島の地質史を編むという構成になっている。30年間伊豆を調査し続けてきたという著者ならではの詳細で充実した内容が、豊富な写真とわかりやすい文章で示されている。伊豆半島について多少の土地勘があれば、とても楽しめる一冊。2014/04/21
GeoFuruko
0
伊豆半島ジオパークを知りたいものを誘う聖典