内容説明
ぼくの孤独はほとんど極限に耐えられる。ぼくの肉体はほとんど苛酷に耐えられる。ぼくがたふれたらひとつの直接性がたふれる。もたれあふことをきらつた反抗がたふれる。時代を変革した詩と思想の奇跡的な遭遇。
目次
固有時との対話 1952(固有時との対話;少數の讀者のための註)
転位のための十篇 1953(火の秋の物語;分裂病者;黙契 ほか)
定本詩集(1、4、5)(1946~1952;1953~1957;1959~1968)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フジマコ
27
僕は吉本隆明さんを高校の頃から知っていてこの本に載っている「転位のための十篇」を貪るように読んでいました。当時僕はアレンギンズバーグやジャックケルアックなどのビートニク世代に興味を持ちギンズバーグの「吠える」ケルアックの「地下街の人々」「路上」など読み漁っていました。不登校になる寸前だった多感な僕の精神を保ってくれたのは吉本さんを含めた彼らの言葉と4年前に死んでしまった親友の存在でした。転位のための十篇は戦後の復興の中で大きく変わる価値観に戸惑う吉本さんの心を綴った詩です。読み返してリアリティが増しました2014/11/30
Tadano_Kosho
1
吉本隆明おもしろいってどうして今まで誰も教えてくれなかったの。2011/05/24