漱石・魯迅・フォークナー―桎梏としての近代を越えて

漱石・魯迅・フォークナー―桎梏としての近代を越えて

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  • サイズ B6判/ページ数 263,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784783512011
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0090

内容説明

三人の作家が見出だした希望の根拠とは何か。ホロコーストとヒロシマによって、生半可な未来を語る言葉が、すべて蒼ざめたかのような、二十世紀の宿命を、なお乗り越えようと望むなら、彼らの言葉に再び耳をかさなければならない。

目次

1 謎の文学・漱石(実存の文学―『それから』と『門』が提起するもの;待ち伏せるもの―『道草』から『明暗』へ;維新か御一新か―漱石の抵抗)
2 必敗の思想・魯迅(屈折するアジア―『吶喊』が引き受けたもの;希望の原理―民衆を求めて;永遠に抵抗するもの―魯迅作品集『野草』)
3 究められた悪・フォークナー(アメリカの原罪―『八月の光』は糾弾する;宿命と渇仰―『響きと怒り』は「覚悟」する;悪は自由のいいかえか―『アブサロム、アブサロム!』の深淵)

著者等紹介

岡庭昇[オカニワノボル]
文芸評論家。1942年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。日本近代批判を軸に文学評論、メディア・社会批評等、多領域にわたる執筆活動を展開。1980年から1993年まで批評誌『同時代批評』編集長。また、TBSテレビディレクターとして、中国残留孤児、食品・環境汚染、原発、寄せ場、外国人労働者、在日をテーマに先鋭なドキュメンタリー番組を制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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