内容説明
日本の木造建築は歴史的に見て、構造が第一、意匠は構造に基づいて自然についてくるものである。純粋に意匠材として発生したのは入り口を示す長押ぐらいなものであろう。(長押は、その後、柱を繋ぐ構造材となり、貫が使用されるようになると、再び意匠材として用いられることが多くなる。)「蟇股」もそのように構造材として使われ始めたものである。構造材としての蟇股がどのようにして意匠材として変化して来たのか、意匠材としてどのように成熟して来たのか、土谷氏の興味はそこにあったろうと思われる。
目次
1 原始蟇股(飛鳥~奈良)
2 初期板蟇股(平安後期)
3 板蟇股(鎌倉~桃山)
4 初期透かし蟇股(平安後期)
5 透かし蟇股(鎌倉~桃山)
著者等紹介
土谷寿一[ツチヤジュイチ]
昭和4年小田原市に生まれる。土谷建設株式会社社長(1981~1999)。小田原市建築協会組合理事長(1983~1999)。小田原商工会議所建設部会長(1988~1997)等歴任。現在土谷建設株式会社会長。小田原ゆかりの優れた建造物保存検討委員会委員。1級建築士
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