内容説明
今日、脳の科学ほど日進月歩の研究領域はない。たとえば脳医学の現場では、Ｘ線ＣＴやポジトロンＣＴ、ＭＲＩなどの方法で、生きている人間の脳の様子を直接に捉え、診断に利用している。一方でこれらの方法は、脳から人間の心に迫ることを可能にし、神経心理学に大きな広がりをもたらしつつある。本書は、全体を２部に分けて、この最新の研究状況をビビッドに、そしてビジュアルに伝えている。
目次
１ 脳とこころ（神経心理学と心理学について；神経心理学と人間学；脳と精神；分離脳患者（Ｌ．Ｂ．）の手記
失語症と脳機能の側在
脳損傷患者を対象とした神経心理学の最近の動向
精神分裂病と脳
ロボトミーの話
霊長類の神経心理学の近況）
２ 脳の精神活動をみる（生きている人間の脳をみる；脳疾患のＭＲＩ診断；大脳局在論と局所脳循環代謝；脳の活動の物質的基礎を探る；ポジトロンＣＴで高次大脳機能の局在をみる；脳の電気現象と精神活動）
