出版社内容情報
辻田真佐憲[ツジタマサノリ]
著・文・その他
内容説明
戦中につくられた戦意高揚のための勇ましい軍歌や映画は枚挙に暇ない。しかし、最も効果的なプロパガンダは、官製の押しつけではない、大衆がこぞって消費したくなる「娯楽」にこそあった。本書ではそれらを「楽しいプロパガンダ」と位置づけ、大日本帝国、ナチ・ドイツ、ソ連、中国、北朝鮮、イスラム国などの豊富な事例とともに検証する。さらに現代日本における「右傾エンタメ」「政策芸術」にも言及。画期的なプロパガンダ研究。
目次
第1章 大日本帝国の「思想戦」(宣伝は楽しくなければならない;第一次世界大戦と陸軍の思想戦 ほか)
第2章 欧米のプロパガンダ百年戦争(プロパガンダ国家、ソビエト連邦;モンタージュを活用した「戦艦ポチョムキン」 ほか)
第3章 戦場化する東アジア(プロパガンダの達人、金正日;金正日自ら映画をプロデュース ほか)
第4章 宗教組織のハイテク・プロパガンダ(プロパガンダは布教という意味だった;麻原彰晃のメディア戦略 ほか)
第5章 日本国の「政策芸術」(「右傾エンタメ」論争;文化芸術懇話会と「政策芸術」 ほか)
著者等紹介
辻田真佐憲[ツジタマサノリ]
1984年、大阪府生まれ。文筆家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科を経て、現在、政治と文化・娯楽の関係を中心に執筆活動をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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