イースト新書
武道は教育でありうるか

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  • サイズ 新書判/ページ数 270p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784781650074
  • NDC分類 789.04
  • Cコード C0230

出版社内容情報



松原隆一郎[マツバラリュウイチロウ]
著・文・その他

内容説明

本書の武道論は、柔道の創始者・嘉納治五郎の思想を踏まえている。嘉納が画期的だったのは、柔道に教育的価値を発見したところだった。しかし、柔道をはじめとする武道は礼儀作法や躾といった教育的効果を期待される反面、常に体罰や暴力の温床という暗部も抱えてきた。中学校の武道必修化が始まり、女子代表監督の暴力や全柔連の不祥事がメディアを賑わせる今こそ、「武道は教育でありうるか」を考えなければならない。自ら「生涯武道」を実践する著者による、武道で「伝統とグローバル化」までを考察する「武道教育論」。

目次

第1部 柔道の危機(「四つの危機」とは何か;嘉納治五郎の柔道論;武徳会の解体と柔道のスポーツ化)
第2部 武道の効用(武道とは何か;武道の必修化をめぐって;高専柔道と七大戦;東大で柔道部に入ることの効用)
第3部 総合武道と教育(空道とは何か;社会体育としての空道;生涯武道としての空道)

著者等紹介

松原隆一郎[マツバラリュウイチロウ]
1956年兵庫県神戸市生まれ。灘中学、灘高校で柔道部に所属。東京大学工学部都市工学科卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は社会経済学・相関社会科学。講道館柔道三段の腕前を持ち、現在東京大学柔道部部長。国際空道連盟常任理事、大道塾総本部ビジネスマンクラス師範(五段)を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yukicks

19
柔道界の問題を整理して考察してます。勝てば全てOKっというのはあるまじき行為だと嘉納治五郎の考えをもとに批判している。それも面白かったのですが、個人的には武道の教育的効果の方が興味深かった。私自身は暴力絶対ダメ教育を親から受けてきたので武道や格闘技に正直少し抵抗があります。暴力が必要な場面があるのは頭では理解してますが…。武道を学ぶことで得られるものは何か??カンやコツをあらゆることに生かせる力、負荷がかかる場面でパニックにならない力、瞬時の頭の回転力などはなるほどなと思いました。2013/09/18

しゅんぺい(笑)

3
本を手に取ってみてから、え、この著者?と思いました。経済学の学者さんかと思っていたので。 本書で取り上げられているのは、武道といっても柔道がほとんどです。 けっこう話がとっつきづらくて入り込めなかった。最後の著者の思う結論としては、制度的なものが多く、まっとうなことを言っていたように思う。2013/12/07

unamaster

2
筆者は東大大学院教授で専門が社会経済学・相関社会科学。東大柔道部部長を務め自らも柔道有段者で他に空道も。三部構成で、第一部は柔道、第二部は武道、三部は空道の紹介。第一部で全柔連の問題に言及している。山口香著「日本柔道の論点」の弱いところ、嘉納の柔道論や柔道の本質に関して文献に当たって突っ込んだ記述をしているし、まとめとしても秀逸と思います。できるだけ偏らないようにしているのも好感が持てる。柔道家のみなさん、柔道をもう一度ちゃんと勉強しましょう。専門家と言われている方々、勉強が足りないよ。自戒込みです。2013/06/09

tommy

1
柔道界の問題について自らの経験をもとに執筆した本である。柔道界全体の問題だが、オリンピック至上主義という意味では、他のスポーツにも関係する。少し残念なのは、もう少し教育としての柔道について具体的な話が欲しかった。2013/07/23

Toshiaki Konishi

1
TVで見る柔道はスポーツであり競技です。柔道家は柔道は武道と言います。スポーツにしろ武道にしろ柔道しか教えられない、人を育てられない指導者は無能でしょう。2013/06/13

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