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「悪」の進化論―「邪悪の蕾」は密やかにふくらむ

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784781603506
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0098

出版社内容情報



バーバラ・オークレイ[バーバラオークレイ]
著・文・その他

酒井武志[サカイタケシ]
翻訳

内容説明

DNAに命じられるままの「嘘」や「殺人」に、“悪意”は介在しない?「悪」のシステムがついに解明される―!姉は母の恋人を寝取り、献身的な愛から冷笑しつつ身をひるがえし、果ては男友達の眼前で変死を遂げた。彼女の邪悪性は3歳でかかったポリオの後遺症による「DNAの凶変異」が原因ではと疑い、科学的探求を始める著者。美しき悪魔、姉キャロリンが遺した日記は、いったい何を語るのか…。―「悪」を罪や道徳の概念から切り離して遺伝学・脳科学で徹底検証、ブログなどで一大論議を巻き起こした前作『悪の遺伝子』につづく「完結編」。姉をあやつった恐るべき運命の真相がついに明かされる。

目次

1章 「壊れた脳」はゆがんだ夢を見る(「悪の帝国」のトロール船での航海;話す言語によって「世界」は違って見える? ほか)
2章 虐殺死体を数える大統領(コソボから来た「黒い瞳の息子たち」;「権力」に狂い焦がれた虐殺者 ほか)
3章 「悪の遺伝子」はしたたかに繁殖する(“悪の起源”に情熱的に目を凝らした女;徹底した「戦略的思いやり」行動? ほか)
4章 「邪悪の蕾」は善人の中でもふくらむ(マザー・テレサも独裁者に媚びた?;「私のような人間は、五百年に一人だ」 ほか)
5章 「狂った遺伝子」が眠りにつくとき(それでも父は姉を愛した;二〇〇七年一月、ついに「ナゾの核心」へ ほか)

著者等紹介

オークレイ,バーバラ[オークレイ,バーバラ][Oakley,Barbara]
ミシガン州オークランド大工学部准教授。ベーリング海のソ連漁船に通訳として乗り組み、南極で無線技師を務め、陸軍では兵卒から大尉にまで昇進している。世界最大のバイオエンジニアリング学会の副会長でありシステム工学の学位も有する

酒井武志[サカイタケシ]
京都大学理学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

23
人間が(ホモサピエンスになる前まで。ずっと遡って)今この時代まで生き残るために行ってきた数々の選択。現代の道徳観からすればきっとそれは邪悪に満ち満ちている。生物は生きるために邪悪な方を選択することが自然だということ。自分自身が快適に存在するためならば躊躇いなくそちらを選ぶということ。そうしたことをしっかりと認識していなければどんな場面でも容易く邪悪な方を選択してしまう。別に自分の生存に関わるようなシリアスな場面でなかったとしても。善性を示すのは本来不自然であり至難の業なのだ。だからこそしなければならない。2019/11/19

磁石

1
 生存や進化の過程において悪というのは、字義通りに良くないわけではなかった。そうすることで生き延びることができるし、子孫をより多く残すことができる。突然変異というわけでもなく、脳や遺伝子にあらかじめ組み込まれている機能の一つとして、あるらしい。ぎゃくに、体の側から言ってみれば、そうすることが「善」であるのかもしれない。「悪人」の遺伝子は後世に受け継がれて、「善人」の遺伝子は消え去っていく。「いい〇〇は、死んだ〇〇だけだ」という言葉は、あながち間違っていないかもしれない。2012/08/07

海野藻屑

0
何が正義なのか。私たちのDNAは悪に向かって生きているのに。人は善に固執するとは皮肉な話ですね。2017/06/28

vonnel_g

0
1冊の本を前書「悪の遺伝子」と分割して出版したらしく、故に前書だけ読むと訳が分からない。なので本書で謎が解けるのかと思いきや…!2010/07/19

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