目次
1 二〇〇三年
2 二〇〇四年
3 二〇〇五年
4 二〇〇六年
5 二〇〇七年
6 二〇〇八年
著者等紹介
高柳克弘[タカヤナギカツヒロ]
1980年、静岡県浜松市生まれ。2002年、俳句結社「鷹」に入会、藤田湘子に師事。2004年、第19回俳句研究賞受賞。2005年、藤田湘子逝去。新主宰小川軽舟の下、「鷹」編集長就任。2008年、『凛然たる青春』(富士見書房)により第22回俳人協会評論新人賞受賞。俳人協会、日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Cell 44
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「つまみたる夏蝶トランプの厚さ」「うみどりのみなましろなる帰省かな」「秋の暮歯車無数にてしづか」「枯るる中ことりと積木完成す」「蕪煮てあした逢ふひといまはるか」「缶詰の蓋に油や冬の滝」「キッチンにもんしろてふが落ちてゐる」「只の石からすあげはが荘厳す」「天涯に鳥のかほある桔梗かな」「洋梨とタイプライター日が昇る」途中「なし」や「ず」といった否定の多さと、それによる空隙、空間の広さの示唆に特徴を見ようとしたが、後半その見方を改めざるを得ない、事物の独特の量感があった。2017/08/29