内容説明
倫理の“感性”を研ぎ澄ます。家族、労働、正義、差別、宗教など、9つのテーマを易しく倫理学的に語る、読めば「倫理学的視点」が身につく入門書。
目次
第1章 どこから「差別」になるの?
第2章 事実を知ればすべきことが分かる?
第3章 家族の問題に口出しすべきじゃない?
第4章 悲しみをどう乗り越える?
第5章 私たちはなぜ働くのか?
第6章 民主主義でどこまでいける?
第7章 正義の暴力なんてあるの?
第8章 これって僕らの責任?
第9章 宗教って怖い?
著者等紹介
新名隆志[ニイナタカシ]
1972年生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。哲学・倫理学専攻。鹿児島大学教育学部准教授
林大悟[ハヤシダイゴ]
1973年生まれ。九州大学大学院人文科学府博士課程単位取得退学。哲学・倫理学専攻。玉川大学文学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Y10i
3
倫理学の基本原理「平等の自由」とはスタートラインを揃えることではなく機会均等の着想である。それは人間にとって価値ある効用の集合を実現する「ケイパビリティ」<~できること>に措定される。法の介入が個人の自由を制限する故国家の介入はあってはならないとする「リバタリアニズム」が唱えられる。しかし他人に生き方を規格される「人への依存」の解消に「法への依存」が資する。特定の人間関係に縛られない「コレクティブハウス」(共通理念に基づくシェアハウス、自分たちが決めた規範に法る)がその一例である。2014/09/04