思考のエシックス―反・方法主義論

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  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779500909
  • NDC分類 104
  • Cコード C3010

内容説明

「方法」は脱ぎ捨てられるべきか?哲学における「方法」の意味を問う。

目次

1 “方法”というオブセッション(方法のエチカ;方法の臨界―“純粋”というトポスの不可能性とハイブリッドな思考の可能性;思考の“場所”への問い―方法主義批判;思考の調性について―九鬼周造の「哲学的図案」)
2 全体という擬制―“国家”の存在をめぐって(国境;中間;登録;自由;必要;掟;触れ;分身;同化;不等;分離;尊厳;過程;補遺 「人間の尊厳」という概念をめぐって)
3 意識のブラックホール―フロイトを読む(無意識の発見;昏いもの―“不気味なもの”をめぐって;傷ついた“コギト”―精神分析と“主観性”の解体;精神分析のレトリック―“無意識”の概念をめぐって;失われた直接性―“スムの解釈学”から“主体の系譜学”へ;非人称の思考―コギトの外部;コギトの不安)
4 哲学・科学・ケア(専門性という倒錯;“生命倫理”は倫理的か?;“老い”はまだ空白である;働くことの意味?)

著者等紹介

鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。哲学・倫理学専攻。大阪大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ポカホンタス

3
読書会で1年半ほどかけて読了。鷲田先生特有のひねりのある文章で、多方面にはびこる方法主義批判が展開される。大変啓発された。色々な人とディスカッションでき、様々な「読み」があることを体験できた。2018/05/20

amanon

3
哲学論文集ということで、予想外の歯応え。とりわけ前半の方法を巡っての抽象的な論考は、半ば字面を追うだけという塩梅。この辺りはもう一度読み返す必要あり。ただ、サブタイトルにもあるように、「方法」という概念というか、やり方が持つ危うさのようなものは何となく感じ取れたか。恐らく近代以降の哲学に揺さぶりをかけようという著者の意図があるのだろう。個人的には終盤のケアに関する論考がとりわけ興味深く読めた。ケアの現場にいる者として、気づかされたこと、意表を突かれたことなどが少なからずあった。いわば著者の倫理感の真骨頂。2017/08/08

メルセ・ひすい

0
9. 19 京大人文Dr. 阪大院教授 いきなりラテン語??  哲学の道は厳しいのです・難しい! 「方法」は脱ぎ捨てられるべきなのか-。事象をときに覆い隠してしまう「方法」の緻密さではなく、事象に肉薄する別の緻密さの尺度というものが、思考にはあるのではないか。哲学における「方法」の意味を問う。2007/08/26

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