目次
序章 神の美しさをもつ自然は天、草木、民族の内に眠っている(H¨ol.S.47)―人間の精神のうちには神的な感覚である自然的衝動が宿る(カルヴァン)
第1章 前もって話しかけてくる或る規定する統一体をめざして自分を一つに集める(Hrklit.S.148)―私自身は外の全形姿のうちに自分を観、そして自分に照り返す(フィヒテ)
第2章 真理は本質において自由である(WW.S.17)―人間は根源的創造においては未決定な存在である(シェリング)
第3章 創世の自由は混沌と合図とが浮動している遊動時空である(GA.Bd.65.S.328)―愛において人間は他者のうちに自分自身を再発見する(ヘーゲル)
第4章 なされなければならないことが強要してくる(GA.Bd.65.S.416)―生は絶対的善のうちで自らを完全たらしめるように目論まれている(フッサール)
第5章 存在は多様に現れる(WiP.S.31)―すべての自然を通じて御自身を知らしめられたかた(「ヨハネ行伝」)
第6章 人間は太初において根拠の本質に分け入らされている(GA.Bd.51.S.20)―天の神々は地の人間たちを熱望する(ヘルダーリン「唯一者」)
第7章 自らに被いをかけることは現れる動きの最内奥の本質である(GA.Bd.15.S.343)―ピュシスは隠れることを好む(ヘラクレイトス)
第8章 存在は突如に自生して来る(HW.S.311)―神は自然として現れる(ヘルダーリン「唯一者」)
終章 存在と時間―存在は人間を必要としている
著者等紹介
桑野耕三[クワノコウゾウ]
1970年早稲田大学大学院文学研究科西洋哲学専攻、博士課程修了
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