感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいこ
8
★★★★☆ 潔癖な少女の心は女の子ならだれでも思い当たる所があると思う。ただ真っ直ぐに自分の心のままに振る舞うヘルガを可愛らしく思う気持ちも、汚らわしく思う気持ちも、思いのままに振る舞えない自分の抱く憎しみも、なんだか解るような気がした。思春期の個とゆう存在の悲しさと愛しさを描いた話のように思えた。2011/09/13
いいちゃん
7
たった一冊でこの世界観の確立。素晴らしい!難しくてちょっと理解出来てない所もあるけど、雰囲気が素敵で、大好きです。「お慕い申し上げます」でもそうだけど、人間の憎しみを、醜いものとして描き、それでいてそれを持つことの肯定ではないけど、憎しみから逃れられないことへの諦めを描くことによって、それでもいいんだよ、と背中を撫でてくれてるような気になる。一冊で終わってるのが惜しいなぁ。もっと読みたい。2014/09/03
愛迷もこ.
7
その閉ざされた世界は、一体なにを憎んで、なにを求めていたの?2012/07/08
よしだ
7
白馬の王子様の存在を信じた少女が世界を創り上げたらこうなるのかもしれない。少し悲しい寓話。でも、ラストでそれぞれ救われてホッとした。2011/09/10
えな
6
かなり凝った設定で、物語の世界の謎についても詳しくは語られずに話が進むんだけど、見せ方がうまくてすっと読むことができた。「時期外れ」の意味の明かし方とかなるほどって感じ。少女の潔癖さのみで作り上げられた世界が、少女が恋の成就?を得ることで解放されるっていう流れが面白い。朔さんの頭の中には色々裏設定ありそうなので、そっちをもっと見たかったなー。特に少女とか、あの世界を作り上げるにあたっての、少女自身の物語がありそうなので。2011/09/06