震災風俗嬢

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震災風俗嬢

  • 小野 一光【著】
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  • サイズ B6判/ページ数 265p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784778313944
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

東日本大震災からわずか一週間後に営業を再開させた風俗店があった。被災地の風俗嬢を五年にわたり取材した渾身のノンフィクション。

目次

瓦礫の先に現れた風俗店
三月十一日午後二時四十六分。そのとき接客中の女の子がいた
誰にも言えない仕事
PTSDに見舞われて
両親を亡くした風俗嬢
癒やしを求める男たち
風俗店主と女の子を繋いだ携帯電話
被災した女子高生、風俗嬢になる
原発事故後、福島の風俗店は…
「忘れてほしくないんだよね」
震災から五年、あの女の子はいま

著者等紹介

小野一光[オノイッコウ]
1966年生。福岡県北九州市出身。雑誌編集者、雑誌記者を経てフリーライターに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

162
読友さんがえらく衝撃を受けていたルポなので、タイトルのインパクトもあり、手にとりました。ベタな表現で本当に申し訳ないのですが、感動云々ではなく、とにかくその'真実の姿'にひたすら引き込まれました。震災から5年ほどの経過を取材したルポはとにかく、淡々と切ない真実が書き綴られています。いい、悪いなどの白黒判別は必要としなく、彼女たちの生き様にただ言葉を失います。世の中、キレイごとだけではなく、生死の際をさまよった彼女達だからこそ、話すことができるエピソードなんだと思います。久しぶりにココロにズンときました。2017/06/24

ユザキ部長

97
戦場から風俗まで。国際紛争の取材、殺人事件の取材に加え数々の風俗嬢のインタビューを続ける。震災現場の生き地獄に荒廃しかけた自身の救いを感じた。人間が人間である限り、いかなる状況でも性からは逃れられない現実を、性に癒しを求める。震災で全てを亡くし何をしていいかわからない。人肌に触れないと正気でいられない心境があった。みんな生きてる。2017/08/13

gtn

48
どんな状況にあれ、風俗業は女性にとって単なる「仕事」であることが分かる。肉親を亡くしたが、生活のために「仕事」を始める主婦。その他さまざまな理由で従事する女性たち。そこに勝手な色付けをするのは、彼女らに対し無礼である。2019/11/27

澤水月

47
対象との距離の取り方、信頼醸成上手。発生直後現地入り、噂元に経営者探し。長年、殺人(尼崎事件・家族喰いと同時進行!)・戦場・風俗と振り幅広い人の営み取材重ねた著者ならでは。人肌は身内亡くした男、放射能処理者癒す。“表”エログラビア後に急ぎ聞き取る証言。女性の年齢なりの強さ美しさ(服描写丁寧)、弱さ。用意の型にはめ込まず困惑も記述。震災前から従事の人々の5年ドラマ。ある性特技を武器に震災前から重宝されていた女性は恋も多彩、自ら性楽しむのさらり描けてて感服。震災無関係の後書きショック…大事に生きようと思えた2016/04/28

hope

46
★★★★ 読メ登録400冊目。これは良書。3.11の震災現場での取材を通した風俗嬢と客のドキュメンタリー。肉親や家を失い傷ついた彼らが求めたのは「救い」。そこにあるのは、憐憫の情ではなく、共に被災者であることの共感。 風呂に入れなかった男性客が、女の子に頭を洗ってもらい癒される。生きていくお金のために稼ぐこと。PTSD。震災後は客が優しくなったという。綺麗事で済まない状況での言葉は、胸に迫るものがある。いろいろな意見はある著作だと思うが、彼女・彼らは確かに「生きている」。2017/07/11

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