内容説明
「自分探し」の果てに辿り着いたもうひとりの私?今だから書ける痛恨の大失敗、その顛末記。
目次
第1章 優花ひらりという女
第2章 ナルシシズムの暗黒神
第3章 醜い双生児
第4章 胡蝶の夢
第5章 イヴの娘たち
著者等紹介
中村うさぎ[ナカムラウサギ]
1958年生まれ。福岡県出身。OL、コピーライターを経て、ジュニア小説デビュー作『ゴクドーくん漫遊記』がベストセラーに。その後、壮絶な買い物依存症の日々を赤裸々に描いた週刊誌の連載コラム「ショッピングの女王」がブレイクする。エッセイ、小説、ルポルタージュに著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パフちゃん@かのん変更
50
わぁ・・・と驚いたけれど、作中の「優花ひらり」さんには実在のモデルがいて結婚し、今もブログを続けている。さっき読んできました。ひぇ~。すごい人です。本当に阪大卒なんですかね。お父様も大学の先生(助教授?)だそうだから頭はいいのでしょうけど。やはりこの人はリンゴを食べる前のイヴなんでしょうね。2013/11/19
香菜子(かなこ・Kanako)
35
狂人失格。中村うさぎ先生の著書。とことん自己中心的、自分勝手で自分勝手な人、究極的利己主義人間とでも言うのでしょうか。そういう究極的利己主義人間、世の中に少なくないと思います。でも人間も含めて自然界の生物の全ては本来自分勝手で利己主義なのだから、究極的利己主義人間が自分に素直、正直に生きている姿が羨ましく見える人も多いと思います。2018/11/04
みゃーこ
28
うさぎさんは「自分の中にもう一人の自分を作り、すべての愚行をそいつのせいにして、自分を責めずい生きてきた」という暴論で自己防衛キャラ育むらしい。人のせいにするのがラクだから、自分の中の他人をこしらえてそいつを憎むという自己防衛手段を紹介している。「優花ひらり」という自己顕示欲むき出しの女がある日うさぎさんのもとに一通の手紙をよこす。金銭欲よりある意味恥ずかしいこの感情の裏側に迫りたくてうさぎさんはこの女を追跡することにした。うさぎの病的な人間の狂気に対する飽くなき好奇心を描いている。2012/10/28
barabara
25
結局著者がこの本でどうしても言いたかったのは、某女作家憎し、ということなんだろう。著者は自分自身は凡庸だと声高に反論しているが、私から見れば登場人物全てが狂人に思えるが…平凡な人間にはわからない高みの世界なんだろうか。完2012/02/24
さゆ
24
中村さんの言いたいことは解るけれど、それでも1冊の本にするような内容でもないし、作家なら、もっとちゃんとした小説で「優花ひらり」という人物と向き合えばよかったんでないの?と思う。2013/06/08