内容説明
オタクなのにホスト…そしてその先、神様も予想不能。「ゼロ年代」を葬り去るべく産み落とされた、今年度最大の問題作!90年代の地方都市。表と裏の社会をさまよう18才の「ぼく」が、人類を滅亡させるまでの物語。人間失格?それがどうした。著者の実体験をもとに書かれた、救いなき時代の「新しい希望」。
著者等紹介
海猫沢めろん[ウミネコザワメロン]
1975年生まれ。様々な職業を経て上京後、フリーのデザイナーに。2003年、PCゲーム「ぷに☆ふご~」を企画・制作。翌年同ソフトのノベライズ『左巻キ式ラストリゾート』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アマニョッキ
50
今週末の予習のためのめろん先生。小説というよりも「ソドムの世界市」的なサブカル本を読んでる感じ。ひらがなと漢字のフォントが違うので、最初は漢字ばっかり目に飛び込んできて「おおぅ」ってなったけど後半慣れる。一見とっちらかってる様だけど、文章はまとまっていて読みやすい。アニオタでホストでコミュ障で輩でも、なんとか世界に立ち向かおうとしている気概だけは一貫していて好き。震災のあの描写は賛否あるだろうな。よく書いたなと。内容はともかく、あのシーンが一番熱量にあふれていてわたしはとても好きだった。2018/02/04
nzm
6
アニメイトのP・K・ディック、もしくはゲーセンの太宰治。オタクなのにホストになっちゃった18歳のダメすぎる青春。とりあえず、この夏「サマーウォーズ」見た人全員に読ませたい。2009/09/16
おたか
2
懐かしい感じもするし、現実もあるし、未来的な感じもあるし、愛も垣間見えるし、残酷だし、仕方ない感もあるし、未来もあるし、いろんな意味で衝撃! 2013/05/14
誰パンダ
1
地方のヤクザと虚言癖のあるチンピラと妄想癖のあるオタクがごちゃごちゃに織り成すマジックリアリズム的自伝的青春小説。めろん先生の小説は本当にカテゴライズしづらい。人生が小説に似ているのではない。人生は小説のサブカテゴリーなのだ、と思っていた時期が俺にもありました。そして、今でもそう思っています。2014/11/11
やちよ
1
すごく笑えて、すごくハラハラして、一気に読んでしまいました。この感触はギャグ度が高かった頃の町田康を初めて読んだときに似てるかも。オタクで厨二な人間の屑。主人公はかなり行き過ぎちゃってるけれど、少しは共感できるところもあって、切なさで胸が痛くなりました。めちゃくちゃ面白かったです。2012/03/18