第三次世界大戦―世界恐慌でこうなる!

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784776205333
  • NDC分類 304
  • Cコード C0010

内容説明

クライマックスの大戦争があるのかないのか、それを論じても意味がない。必要なのは、第三次世界大戦はすでに始まっているという前提で国際情勢を見るという思考実験である。第三次世界大戦をキーワードにお金と欲望から日本の未来を解読する。それが本書の狙いである。政治、経済、軍事、宗教を、「第三次世界大戦」という切り口から見れば、その裏側や本質がハッキリ見えてくる。世界と日本の大問題の意味がわかってくるのである。

目次

第6章 資本主義の行方 金融大崩壊がもたらすもの(人間の欲望がもたらした暴走;オバマ政権でも戦争は止められない!;資本主義をどう見直すべきか)
第7章 小さな政府 新自由主義を超えて(大きな政府から小さな政府への流れ;改革なしにはどこも生き残れなかった;セーフティネットを失った日本;強者が弱者を引っ張る社会をつくるには)
第8章 マルクスと『資本論』 今、なぜマルクスなのか(私がマルクスに惹かれる理由;マルクスの“二つの魂”;帝国主義の時代の視点が必要だ)
第9章 格差から貧困へ 日本を襲う貧困の広がり(体制維持を危うくする貧困の問題;エリートの価値観が社会の顔を決める;生産者の論理に立ち返れ!;商品経済という宗教が蔓延していた)
第10章 国家再生 日本にこそチェンジが必要だ(追い詰められる日本;無責任なメディアは無用である;共同体を再生せよ!)

著者等紹介

田原総一朗[タハラソウイチロウ]
1934年、滋賀県生まれ。60年、岩波映画製作所入社、64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。現在、早稲田大学特命教授として、「大隈塾」塾頭も務める。雑誌『オフレコ!』(アスコム)の責任編集長としても活躍中

佐藤優[サトウマサル]
1960年生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。イギリス、ロシアにて大使館勤務の後、1995年より外務省国際情報局で主任分析官として活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑の「国策捜査」で逮捕され、512日間勾留。2005年2月、東京地裁で執行猶予付きの有罪判決を言い渡されて控訴したが、2007年1月、東京高裁で控訟棄却。現在、上告中。『国家の罠』(新潮社、毎日出版文化賞特別賞)で衝撃的デビューのち、『自壊する帝国』(新潮社)で大宅ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞同時受賞。左右両翼の枠を超えた活字メディアで勢力的な言論活動を行い、多くの支持を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りり

6
左巻が途中なのに、何故かこちらを読み終わってしまった。格差の拡大どころか貧困化は新自由主義のせいであるとのこと。カネ儲け中心主義が悪いのではない、セーフティネットがなくなりつつあることを考えずに新自由主義をやったことがまずいのだとのこと。階級というものは実際あるのだし、解消はできない、Laborが減ってきてworkerになり、それをITやコンピュータがカバーしていくことが進んで、絶対的貧困が増えつつある。その層が固定化すると国が分断していき、ひいては国家は崩壊するだろうという恐ろしい予言がなされています。2015/01/07

cronoq

3
資本主義を外側から客観的に説明できるのはマルクス経済学だけだ、という佐藤さんの主張を受けて、「資本論」を読んでみたいと思った。格差どころの話ではない、いま起こっているのは貧困化だとの主張もわかりやすい。対談形式なので、意外とあっさり読める本。2010/10/08

telephone

2
左巻に続いて読了。マルクスの分析とマルクス主義は違う、今の左翼は×、など次に知りたいテーマが多く書いてあった。2014/01/05

さえきかずひこ

2
第8章でマルクスの資本主義分析とマルクス主義は異なるということをはっきり主張していておもしろかった。世界の有力国が再帝国化(王朝化)しているというキーワーディングもおもしろい。いきいきインテリ対談本。原理的な話と具体的な話のミクスチャーがおすきなかたどうぞ。2009/05/24

aki

1
2人ともマルクス好きなので、1章分まるまるをマルクスに割いている。結構おもろいのだが、しょせん死んだ思想。もはや勉強・研究の対象となることはあっても(その可能性も低いが)、現状打破(革命)のための理論的支柱となることはあるまい。いまの人間には難解すぎる。救世主めいたイデオローグ+アジテーターが出ない限り、日本の現状は変わらんわ。「あとは火を着ける思想家がいれば、たいへんなことにな」(159ページ)ると佐藤は話す。佐藤自身が新革命理論のイデオローグ兼アジテーターになれば、ひょっとするとひょっとするかも。2021/03/28

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