内容説明
クライマックスの大戦争があるのかないのか、それを論じても意味がない。必要なのは、第三次世界大戦はすでに始まっているという前提で国際情勢を見るという思考実験である。第三次世界大戦をキーワードにお金と欲望から日本の未来を解読する。それが本書の狙いである。政治、経済、軍事、宗教を、「第三次世界大戦」という切り口から見れば、その裏側や本質がハッキリ見えてくる。世界と日本の大問題の意味がわかってくるのである。
目次
第6章 資本主義の行方 金融大崩壊がもたらすもの(人間の欲望がもたらした暴走;オバマ政権でも戦争は止められない!;資本主義をどう見直すべきか)
第7章 小さな政府 新自由主義を超えて(大きな政府から小さな政府への流れ;改革なしにはどこも生き残れなかった;セーフティネットを失った日本;強者が弱者を引っ張る社会をつくるには)
第8章 マルクスと『資本論』 今、なぜマルクスなのか(私がマルクスに惹かれる理由;マルクスの“二つの魂”;帝国主義の時代の視点が必要だ)
第9章 格差から貧困へ 日本を襲う貧困の広がり(体制維持を危うくする貧困の問題;エリートの価値観が社会の顔を決める;生産者の論理に立ち返れ!;商品経済という宗教が蔓延していた)
第10章 国家再生 日本にこそチェンジが必要だ(追い詰められる日本;無責任なメディアは無用である;共同体を再生せよ!)
著者等紹介
田原総一朗[タハラソウイチロウ]
1934年、滋賀県生まれ。60年、岩波映画製作所入社、64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。現在、早稲田大学特命教授として、「大隈塾」塾頭も務める。雑誌『オフレコ!』(アスコム)の責任編集長としても活躍中
佐藤優[サトウマサル]
1960年生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。イギリス、ロシアにて大使館勤務の後、1995年より外務省国際情報局で主任分析官として活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑の「国策捜査」で逮捕され、512日間勾留。2005年2月、東京地裁で執行猶予付きの有罪判決を言い渡されて控訴したが、2007年1月、東京高裁で控訟棄却。現在、上告中。『国家の罠』(新潮社、毎日出版文化賞特別賞)で衝撃的デビューのち、『自壊する帝国』(新潮社)で大宅ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞同時受賞。左右両翼の枠を超えた活字メディアで勢力的な言論活動を行い、多くの支持を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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