英文学者 夏目漱石

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  • サイズ B5判/ページ数 245p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784775401767
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C3095

内容説明

日本近代文学を代表する作家・夏目漱石は帝国大学で英文学を教えた最初の日本人でもあった―学者として、文学の「根本」を探究した漱石。その学問世界を解き明かすと同時に、多彩な彼の文学世界が学問研究の成果の上に花開いたことを、精緻に生き生きと語りつくす。

目次

はしがき わが英文科の「開祖」夏目漱石
第1章 帝国大学英文科学生―「英文学に欺かれたるが如き不安の念」
第2章 英語教師―「文学ほど六ケ敷いものはない」
第3章 英国留学―「僕も何か科学がやり度なつた」
第4章 東京帝国大学講師―「根本的に文学とは如何なるものぞ」
付録 夏目漱石における「知」と「情」―作家の誕生へ

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きつね

2
著者は『文学論』岩波文庫化に際し大変労を取られ素晴らしい仕事をされた。またご専門はアメリカ文学、比較文学ということで大変期待して本書を手に取ったが、少なくとも本書の内容は「英文学者」というより「英文科講師」とでも称すべきものではなかろうか。学問の内実に立ち入らず、授業風景など周辺事情を経巡る記述の多さに興味を覚えつつも不本意の感は否めず。「英文学者」漱石を論じるならば当然焦点になるべき『文学論』の内容に踏み込むまでに140頁。漱石が英文学を引用し講評する手つきをこそ、プロの目から批評してもらいたかった。2012/04/18

くにお

0
あまり注目されることのない英文学者としての漱石を彼の文学研究の集大成『文学論』に至るまでの過程を通して描く。当時の帝国大学ほとんど唯一の英文学専攻学生として出発し、ロンドン留学中に「科学主義」を持って文学を解剖するに至った迷走っぷりを追体験する。『文学論』の基になった東大での二年間の講義は当初学生からひんしゅくを買ったらしいが、漱石もそれに応えて内容を徐々に変えていき、より文学的な内容を加味し、最終的に好評を得るに至ったらしい。読むことはあるまいと思っていた『文学論』をちょっとだけ読みたくなった。2017/04/04

kabuki o.

0
けっきょく、なぜ著者が『文学論』を評価するのか、根拠が全然わからない。2013/05/03

timeturner

0
タイムトラベルができるなら漱石の授業を受けてみたい、かな?2011/10/16

Sosseki

0
「文学論」再挑戦するかしら…?後半から読めば、まだ取り付く島があるのか? 漱石が唯一の英文学学生だったとか、どんな先生からどんな授業を受けていたのか、漱石がどんな授業を行っていたのか、さらに「英文学」の状況が分かって面白かった。 「知」に走り過ぎた漱石が一気に「情」へ向かって生まれたのが初期の膨大な作品群ということだった。2011/08/03

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