内容説明
御庭番・川村颯二郎は、十代将軍・徳川家治と二人だけの秘密を持っている。それは、庶民が意見を投函する目安箱の中身を抜き取る者が現れ、颯二郎が、下手人を見つけ出す役目を命じられていることであった。ある日、颯二郎は家治から、火急の出来事との呼び出しを受ける。将軍の手には、続きの文面だけが記された脅迫状が…。つまり目安箱を勝手に開け、一通目の書状を奪った者が現れたのだ。噂によると、西の丸では若君・徳川家基の姿がしばらく見えないという。家基は誘拐されたのか!?前代未聞の次期将軍失踪事件―。颯二郎は、一途に目安箱の投函者を追う。だが、捜索の末に浮かび上がってきたのは思いも寄らぬ大物の影であった!!御庭番の厚い忠誠人を描く、好評第三弾!
著者等紹介
北川哲史[キタガワテツシ]
1946年、兵庫県生まれ。1984年、脚本家としてテレビドラマ「太陽にほえろ!」でデビュー。刑事物や時代物番組のシナリオを手がける。2005年から、『御庭番平九郎』シリーズ(廣済堂文庫)を執筆し、時代小説家に転身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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