内容説明
「おれでなくても、投げられるか?」風が吹いて、花の香が濃くなる。小さな緑色の鳥が一羽、枝の間から飛びたった。おれがキャッチャーでなくても、おまえは投げられるか。ピッチャーであり続けられるか。豪を見つめ、わずかに息をすいこむ。豪の視線は微動もせず、真正面から巧をとらえていた。『バッテリー』シリーズ、ここに完結。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県に生まれる。日本児童文学者協会会員。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。『バッテリー』で第35回野間児童文芸賞受賞。『バッテリー2』で第39回日本児童文学者協会賞受賞
佐藤真紀子[サトウマキコ]
1965年東京都に生まれる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
刹那
16
最後はそれぞれの視点で書かれていて、ついていくのにいっぱいいっぱい。とうとう終わってしまいました(。´Д⊂)2016/12/15
佐倉唯月
8
ついに最終巻。最後の20ページでぼろ泣きしてしまった。バッテリー読んで泣いたのなんて初めて。終わるのが嫌だってのは少しはあるが、感動したとかではない。それでも涙が落ちた。巧の変化に、瑞垣の姿に、両チームの選手一人ひとりの「野球」に、何と言えばいいのか分からない感情がせり上がってきた。うん、何だか一緒に野球やってきた心持ち。それでいて、いつまでも彼らの背中を見ていたい、見届けたい。そう思ってしまった。豪が巧相手に打席立つシーンとか、何で忘れてたんだろう。あれが原田・永倉バッテリーの答え。彼ららしい、答え。2016/08/21
うれい
8
とうとう終わってしまったー巻数は図書館戦争と同じだけどどっちも違って面白い。何回も読み返したくなる1冊。ただ、最後がちょっとわかんなかったー中学生の物語って聞いたから、中1から中3まで追っていくのかと思ったら、1年間の出来事しかないんですねー巧や豪のその後が知りたい。あの2人はどこまでいくのかな。2013/05/23
もね
7
結末は読者に委ねたのかぁ。考えてみれば豪と巧はまだ中学の一年生(すぐ二年になるけど)。悟りきったようなことを言うのはまだまだ早い。何度も挫折を味わってどんどん大きくなるのだ。主人公の二人より瑞垣や海音寺、門脇の行く末の方が気になる。2015/02/11
宮池 旅
6
読み終わってしまった。終わったのに、新たなストーリーがまた始まる感じ。あぁ、続きが読みたい。試合の内容、結果。海音寺、瑞垣、門脇の今後の関係。吉貞、東谷、沢口との変わらない友情。そして巧と豪のバッテリーの未来。まだまだ続きが読みたい。オトムライや青波との巧のこれからの関わりも。2015/07/17