出版社内容情報
1935年から1960年までに刊行された22冊の詩集(個人詩集・合同詩集)から精選した作品群。埋もれた現代詩に光をあてる。
一九三五年 野の家族(多磨全生園合同詩集)/残照(坂井新一)
一九三六年 長島詩謡(長島愛生園合同詩集)
一九四〇年 霊魂は羽ばたく(長田穂波)
一九五〇年 癩者の魂(多磨全生園合同作品集)
一九五一年 緑の岩礁(長島愛生園合同詩集)
一九五二年 小島に生きる(長島愛生園合同詩集)
一九五三年 いのちの芽(全国ハンセン病療養所合同詩集)
一九五四年 光の杖(邑久光明園合同詩集)
一九五五年 冬の旅/狂った季節の中で(島村静雨)/巨大なる石(森 春樹)/こだま(邑久光明園合同詩集)
一九五六年 花虎魚(大島青松園合同詩集)
一九五七年 白い波紋(長島愛生園合同詩集)
一九五八年 奥二郎詩集(奥 二郎)/裸樹(竹内慎之助)/距離(石川欣司)
一九五九年 草津の柵(栗生楽泉園合同詩集)/石と少女(邑久高校新良田教室)/枯葉の童話(小泉雅二)
一九六〇年 志樹逸馬詩集(志樹逸馬)
――木下杢太郎、吉川則比古、藤本浩一、永瀬清子、小野十三郎、神保光太郎、竹内てる代、北川冬彦、村野四郎、野間宏、丸山豊、原田正二、服部嘉香――
彼らがなぜハンセン病者に近づくかということを考えます。それは、たんなる同情ではなく、現代そのもののもつ病患、現代文学の病患克服のたたかいだといえると思います。ハンセン病者のためだけでなく、文学の問題を追及しているといえます。 大江満雄
(大岡信「解説」より)
目次
野の家族(多磨全生園合同詩集)
残照(坂井新一)
長島詩謡(長島愛生園合同詩集)
霊魂は羽ばたく(長田穂波)
癩者の魂(多磨全生園合同作品集)
緑の岩礁(長島愛生園合同詩集)
小島に生きる(長島愛生園合同作品集)
いのちの芽(全国ハンセン病療養所合同詩集)
光の杖(邑久光明園合同詩集)
冬の旅(島村静雨)〔ほか〕