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出版社内容情報
隔離撲滅政策の象徴である栗生楽泉園の「特別病室(重監房)」の実態を、自らの見聞に基づき後世に伝える執念の記録。
本書は1998年にぶんどうぱん通信から刊行されたものの増補改訂版である。初版を出してなお、著者の真相究明への熱は冷めず、今回の改訂版が完成した現在も、当時の真実を追求し続ける日々を送っている。
資料集には
「癩予防ニ関スル件」
「国立療養所患者懲戒検束規定」
「癩予防法」
「らい予防法」
「らい予防法の廃止に関する法律」
をおさめる。
まえがき
とがなくてしす
特別病室はなぜ造られたか
昭和十七年暴動未遂事件
中村利登治のこと
特別病室は殺人罪に問えなかったのか
――昭和二十二年の人権闘争をめぐって
資料集
初版あとがき
改訂版あとがき
内容説明
隔離撲滅政策の象徴である草津の「特別病室(重監房)」の実態を、自らの見聞に基づき後世に伝える執念の記録。
目次
とがなくてしす
特別病室はなぜ造られたか
昭和十七年暴動未遂事件
中村利登治のこと
特別病室は殺人罪に問えなかったのか―昭和二十二年の人権闘争をめぐって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫苑
1
草津楽泉園に入所していた著者による、「特別病室」という名の重監房の惨状と、戦後の権利回復運動の記録である。重監房に入れられたのは、逃走を重ねたり、反抗的と見なされた患者で、全国から送り込まれた様子が伺える。逃走中に殺人の嫌疑がかかり、特別病室で死亡した患者の描写は酸鼻を極める。(草津に送られないまでも、似たような監禁室は他の施設にもあったようだ。菊池恵楓園の伊藤保には「謹愼減食の併科あり園内監禁室に餓死せし友らを思ひいだしぬ」の歌がある。)2018/07/31
りんふぁ
1
そもそも罪人でもないのに投獄というのがおかしい。刑務所でも具合が悪ければ治療してもらえるのに、治療すらないのだから本当に恐怖を植え付ける場所だったのだと思う。療養所という名の収容所だ。二度と繰り返さないために、こういうことがあったのだと、知っておく必要はあると思う。2013/12/20