内容説明
霊感商法にもハシズムにも負けない。占い・予言、マインドコントロールから“橋下徹的わかりやすい極論”まで、危ない言説にだまされない処方箋を、心理学、コミュニケーション理論をもとに解説。
目次
1 ウソでもいいから安心させてほしい
2 ひとは自分と近いものを見たがる
3 はずれない予言のからくり
4 洗脳とマインドコントロール
5 “私”はどこへ行ったか
6 医療現場のやさしいウソ
7 「全か無か」に傾くネットの言論
8 自分で考えられない時代
9 「わかりやすい極論」はなぜ支持されるか
10 死後の世界があろうとなかろうと
著者等紹介
香山リカ[カヤマリカ]
精神科医・立教大学現代心理学部映像身体学科教授。1960年北海道生まれ。東京医科大学卒。学生時代より雑誌等に寄稿。その後も臨床経験を生かして、新聞、雑誌で社会批評、文化批評、書評なども手がけ、現代人の“心の病”について洞察を続けている。専門は精神病理学だが、テレビゲームなどのサブカルチャーにも関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
8
バランスを失った社会。ボーダーだらけ。バランス良く保つくらいならがむしゃらに何かをやったり、すべてのことをやめたりするほうが、ずっと楽だから。格差が拡大し個人が分子のようにバラバラになりつながりをなくし、何をよりどころとしていいのかわからない私たち。誇大妄想規模の大きな物語ではなく、ほどほどサイズのコミュニタリズムは答えとなるのか?迷える子羊が求めるわかりやすい指標としてカモにされることなく生きるために今私たちに必要な視点とは?(答えは本文201ページ)2012/08/15
kiho
7
不安になるほどハッキリした答えを求めたくなる…絶対的なものを力にしたくなる…けど、それって解決になったの?と自問することも多々☆バランスよく生きるってなかなか難しいけど、何かを選択する時には一度フラットな場所に立ってみるのがいいのかもしれない♪香山さん的観察眼が各所に!2014/07/17
_apojun_
4
図書館本。色々とお騒がせ感もある香山リカさんの本ということで、読む前にちょっとバイアスかかっちゃったかも。 タイトルに「だまし」とあるけど、そこまで悪意のないウソも含めて、著者の考える「だまし」の是非が書かれています。 時代性なんかもあるんだろうけど、だまされてる方が安心という心持はちょっとわかる気もする。 全体的にふわっとした感じだったので、もう少しインパクトがあった方が良かったかな。なんか、すらすら読めちゃったので。2021/10/23
pom
4
自分は特別と思う「自己愛」につけこんでくるだまし。だまされないようにする最強の武器は「幻想の自己愛を捨てる」ことかもしれないとあとがきにあった。「わかりやすい極論」の章に出てくる、橋下徹の「バカ発言」をまとめたブログがあるという話にびっくり。暇な人がいるもんだ。確かにやたら「バカ」という言葉を使っているという印象はあった。敵を名指しにしてののしったり否定し、敵の主張と真逆のことを自分の主張とする、そんなことで痛快に思う人達に選ばれ、2012年の次期リーダー候補1位。なんという底の浅さ。2016/05/29
グリーンクローバー☘
2
私は私は…の自己愛は危ない。 迷った時は立ち止まって自分でしっかり考えろ。 騙されないためには… ちょうど今通い始めたエステの契約をするところ。もう少し考えてみよーと思えた。2016/09/18