内容説明
何十兆とある細胞に備わるDNA―。すべて同じDNAのはずなのに、どうしてある細胞は神経となり、ある細胞は皮膚になったりするのか?最近話題の「万能細胞」はなぜ万能であり、僕らの体の細胞そのものはなぜ万能ではないのか?そこにはDNAだけでは語りきれない、謎めいた「何か」の存在がある。「エピジェネティクス」と呼ばれる不思議で魅惑的な世界。
目次
第1章 エピジェネティクスを理解するための基礎知識
第2章 ヒストンは装飾品を身につける
第3章 DNAに生じる塩基配列以外の変化
第4章 体細胞の分化とエピジェネティクス
第5章 RNAのエピジェネティクス
第6章 性差に関わるエピジェネティクス
第7章 加齢に関するエピジェネティクス
著者等紹介
武村政春[タケムラマサハル]
1969年三重県生まれ。名古屋大学大学院医学研究科博士課程修了。博士(医学)。名古屋大学助手、三重大学助手等を経て、東京理科大学大学院科学教育研究科准教授。専門は生物教育学、分子生物学、複製論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
21
#説明歌 体細胞RNAと性差加齢エピジェネティックスシトシンメチル化2017/09/03
月をみるもの
8
エピジェネティクス勉強強化月間の皮切り。染色体と DNA がどういう関係にあるのか、図がわかりやすくて導入としては素晴らしいが、一番肝心のどうしてメチル化が次の世代にまでちゃんと伝わるのかが、、ほとんど説明されていない。出版が2012年なんで、ちょっと古すぎる(というか研究の進展が早い)からなのだろう。。新しい本でフォローアップだな。。2018/01/27
春風
3
エピジェネティクスという、DNAの塩基配列の変化を伴わない、後成的なしくみの学問を取り扱った書。「DNAだけが“主役”だった時代は、もうすでに終わったのである。」とあるように、DNAの糸巻きの役割を果たすヒストンのアセチル化やメチル化などの変化が、遺伝子発現に如何に影響を及ぼすのかというのを実感できました。高校生物レベルの知識があれば、興味をもって読めると思います。表現も難解な話をよく噛み砕いてあり、図が多く、時々スベっていますがネタも豊富で、楽しめる入門書です。2013/08/07
おの
2
タヒチからの帰りの機内にて。とてもわくわくする本。専門用語が多くてたまに分からなくなったので、化学をもう一度勉強し直そうかな。2017/05/13
あのあの
2
★★★☆☆:エピジェネティクスについて分かりやすい内容。ただ文章が回りくどい点がマイナス。2015/09/22