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江戸の天文学者 星空を翔ける―幕府天文方、渋川春海から伊能忠敬まで

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784774135151
  • NDC分類 440.21
  • Cコード C3044

内容説明

観念的な陰陽道の宇宙観から、科学としての天文学へ。ときは江戸時代、初代天文方の渋川春海、高橋至時、伊能忠敬と、生涯をかけて宇宙の真理を探求し天文に情熱を注いだ人たちがいた。観測装置・技術は改良され、暦はより精密になった。そして彼らと我々をつなぐもの、それは…いつの時代も変わらない、星空に対するロマンである。

目次

第1章 日本天文学の幕開けと渋川春海
第2章 天文将軍、吉宗の登場
第3章 麻田派天文学者と寛政の改暦
第4章 浅草天文台と伊能忠敬の日本全国測量
第5章 日本人を魅了した新奇な西洋天文儀器
第6章 望遠鏡の製作と在野の天文家たち
第7章 いつの時代も天体観望は皆の楽しみ―星空ロマン

著者等紹介

中村士[ナカムラツコウ]
1970年に東京大学理学部天文学科を卒業、1975年に東京大学理系大学院博士課程を修了。理学博士。1976年に東京天文台(国立天文台の前身)に入所。1984~5年、米国スペーステレスコープ科学研究所研究員。小惑星探査機“はやぶさ”の可視カメラの設計・開発指導、すばる望遠鏡による微小小惑星の探査観測を行う傍ら、江戸時代の天文学を研究。2006年に国立天文台を定年退官。2008年4月から帝京平成大学教授。国際天文学史研究誌、Journal of Astronomical History and Heritageの編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

№9

29
ただ星空を眺めているだけなら自分のような文系の人間にもできるが、そこから一歩踏み込んで天文学への扉を押し開こうとすればそこには、宇宙の原理を司る底知れぬ数理の世界が待ち受けていて、とてもとても生半可なものでは立ち行かない。でも憧れだけは常にあって、理論的なことは訳わからないながらも、そうした世界で奮闘する人々の物語を読むのは楽しい。一般向けに書かれた本書、何よりもタイトルがいいな、江戸の天文学者たちもきっと、その深い数理の世界にどっぷり浸かりながらも、星空を駆け巡るロマンに魅せられ続けていたんだろう。2016/07/22

キコ

16
天地明察からきました。江戸の天文学、暦の歴史の基本がわかります。ところどころ、著者の思想というか意見が入っているのが少し気になるけれども。 あまり科学的な検証は無いです。誰がどんなことを発明してどんな人物だったか、というのが主。暴れん坊将軍のイメージがあった徳川吉宗は自ら天文観測を行った天文将軍でもあるんですね。三鷹の国立天文台と佐原の伊能忠敬記念館行きたい。2018/01/27

きさらぎ

4
著者は国立天文台に勤めた理学博士。後書に「仕事や研究として大望遠鏡を覗くとなると、使用許可を得るだけで大変、得たらいかに有益なデータを得るかで頭が一杯。ロマンなど皆無。星空ロマンは何と言っても望遠鏡を皆で覗き、宇宙について語り合うことに尽きる」とある。そんな著者が江戸時代の天文ファンたちの星空への挑戦を語るのだから、面白くない訳はない。渋川春海も伊能忠敬も、吉宗も麻田剛立も、当時手に入る最大限の知識と技術で星空に挑んだ。文系の私には判らない記述もあるのだが、それはそれでいいかなとも思う。楽しい読書でした。2018/12/04

ムク

2
『天地明察』でハマった渋川春海を知りたくて手に取りましたが、あの小説がかなり史実に近かったことが改めて確認できました。春海以降の天文学者たちのこともいろいろわかって収穫でした。2010/03/21

zikisuzuki

1
囲碁棋士である渋川春海が個人的な趣味から天文学を極め江戸幕府の天文方創設に尽力したのだがその後の天文方はお役所仕事になってしまってその後の天文学の発展は麻田剛立、間重富、高橋至時、伊能忠敬ら外部からの才能と情熱によるものだったと分かった。フランスのラランデ天文書という本が日本の天文学に与えた影響の大きさに感銘した。高橋至時と伊能忠敬の師弟コンビが地球の大きさを捉えたと確認した瞬間はどんなに嬉しかっただろう。その子供達の功績も大きい。色々とロマンを感じた一冊だった。2020/02/17

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