出版社内容情報
先進国とは名ばかりの人権貧国・日本。圧倒的な権力を前にして、人々はどうやって自分たちの精神的自由権を確保し続けることができるのだろうか。日の丸・君が代の強制、リストラ・福祉政策の後退等弱者切捨ての横行、少年法改定に見られる排除の論理――日本は一見、自由な社会のように見えるが、強者による閉鎖的な体制がどんどん進行している。
本書は人権侵害とされる様々な事件・事例を挙げて、それらの問題点を国際社会が獲得してきた法規範に則って分かりやすく解説し、弱者の武器としての人権思想構築を訴える。
◆第1章 国際社会でのルールとは
*人権を引き下げる精神
*国際人権法って何だ
*自由権委員会への第四回報告
◆第2章 あなたの人権大丈夫?
1.女性に対する暴力
*問われはじめた性暴力
*解決されない「慰安婦」問題
2.少年事件と少年法
*少年冤罪「調布事件」
*今、なぜ少年法「改正」か
3.障害者の人権
4.外国人と日本社会
5.職場における人権
6.行政は何をしているか
7.警察・検察支配がもたらすもの
8.公安調査庁と破防法
◆第3章 人権思想を武器に
*日の丸・君が代問題
*戦争協力を拒否するために
(コラム・注記多数)
今あるゲンジツを理想・理念に近づけようとするのが本当の現実主義ではないでしょうか。本書は人権思想を身近に感じさせる最良のテキスト。
内容説明
最近は、風向きがかなり変わってきた。右翼漫画に躍らされる無知な若者ばかりではない。日本経済への慢心も消えたし、政治腐敗や警察の腐敗も、今さら指摘するまでもなく周知のことになっている。一方では九〇年代不況、他方では対米追随の軍事化、そして露骨な右傾化が進む中、日本社会の矛盾が噴出している。良くも悪くも時代の転換点にいるのだと思う。その転換点をどのように生きるのか。どちらに向かって歩くのか。
目次
序章 日本と呼ばれるこの国で
第1章 国際社会でのルールとは(人権を引き下げる精神;国際人権法って何だ;自由権委員会への第四回報告)
第2章 あなたの人権大丈夫?(女性に対する暴力;少年事件と少年法;障害者の人権;外国人と日本社会 ほか)
第3章 人権思想を武器に(日の丸・君が代問題―“思想膿漏”に御用心;戦争協力を拒否するために―市民的不服従とは何か)