山水思想―もうひとつの日本

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 452p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784772703802
  • NDC分類 721.3
  • Cコード C0020

内容説明

雪舟・等伯が発見した“日本”とは何だったのか。中国山水から近代日本画まで、水墨山水画の流れにのせて、日本の来し方行く末にある方法を導く画期的な試み。

目次

日本画の将来―独断する水墨画
可翁から雪舟へ―画僧の時代
真形山水図―雪舟自立
組織絵画―狩野派の冒険
天下の画工―屏風と画体
天文法華の騒乱―禅林から法華へ
桃山世界史―意匠という様式
雪舟・永徳・等伯―三人の老梅
ロマンティシズム―対立と相互作用
ディマケーション―余白の発見〔ほか〕

著者等紹介

松岡正剛[マツオカセイゴウ]
編集工学研究所所長。帝塚山学院大学教授。ISIS編集学校校長。情報技術と情報文化をつなぐ編集工学を確立、科学から文芸、芸術におよぶ幅広いテーマについて、研究・企画・制作を展開。異色の日本文化研究者としても知られ、著作や映像や電子システムによって斬新な成果を発表し続けている一方、私塾スタイルで日本の方法を伝承する連続講義を精力的に展開している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かざ

3
この著者の凄いところは、分野を超えた知識の多大さにある。禅でも道元は出てきても、卍山や面山の名前まで登場する本は少ないだろう。この本を読み始めてすぐに本を閉じて、名古屋ボストン美術館に行った。この本に諸に関わる展覧会が行われてるからだ。生活のなかでまだ山水思想(日本文化)は生きてると実感した。2012/08/19

つだしょ

0
1)横山操の死ぬ間際のことば、「日本の将来はどうなるんだ」と病床で加山又造に告げたという「雪舟から等伯への道程をたどってみたかった」ということばに沿って日本の山水画について問い直す。 日本の山水画はやがて中国の模倣から「逸れ」て、「減らして」いった[p380]が、決定的に両者を隔てるのは日本の山水画(日本の絵画)には<「負」の介在>があるということである[p372]。無常観、引き算、余白(、幽玄なども?)は「負」の方法として顕在化、具体化したものだ。2013/07/31

kentaro mori

0
長い旅だった・・・ 雪舟から等伯へ、そしてその背景の中国水墨画へ。 さらにはそこから日本を見る。 「負」からはじまる「日本の方法」だ。 --- 「紙の上だって山水は去来した。その紙はタブラ・ラサではない。そこに書きこめば何かが主張できるというものではない。余白そのものがすでに有韻の詩であって、有墨の画というものなのだ。」2018/01/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1638125
  • ご注意事項