死と神秘と夢のボーダーランド―死ぬとき、脳はなにを感じるか

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784772695343
  • NDC分類 490.14
  • Cコード C0040

出版社内容情報

死ぬとき、脳は<ボーダーランド>に入り込む。
臨死脳研究の国際的リーダーが、
スピリチュアル体験の謎を解き明かした決定版!

V.S.ラマチャンドラン(『脳のなかの幽霊』の著者)、
アラン・ホブソン(『夢に迷う脳』の著者)も、絶賛!

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だれもが最後に体験する死――
その間際に、脳はいかに働き、なにを感じるのか?

脳神経学者にして医師である著者は、
多数の臨死体験のケースを、脳のはたらきとともに読み解く。

脳は死に瀕しても活動し、
私たちを覚醒-夢-無意識の混在した<ボーダーランド>へと誘う。

著者は、レム睡眠侵入、脳幹スイッチ、大脳辺縁系、
心臓-自律神経系、セロトニン2受容体などに着目することにより、
さまざまなスピリチュアル体験の謎を明らかにしていく。

また、ドストエフスキー、エックハルト、ユングなどの
得た神秘体験の核心に迫る。
そして、動物たちも神秘体験を得ている可能性に言及する。

人生最期のミステリーへの、鋭利でスリリングな探究!

::著者::
ケヴィン・ネルソン
ケンタッキー大学・神経学教授。同大学・医療部門の所長も務める。臨死体験にかかわる脳神経科学の研究で、国際的リーダーとして知られる。

::目次::
プロローグ:自分のベッドの足元で

●Part(1)脳と意識の変容
◎第1章 霊的(スピリチュアル)体験とは何か? 
 >>恐怖からピンボール、お花畑まで
・恐怖、危機、そして啓示
・ピンボールと絶対的な力
・霊的体験の条件

◎第2章 三つの意識状態
 >>霊的覚醒の場
・意識と昏睡の狭間で
・知覚と思考を同期させるリズム
・自己の統合と解体

◎第3章 断片化した自己 
 >>私たちが自己の偽証者となる時
・ダ・ヴィンチかピカソか
・私は死んでいる!
・特殊な闇

●Part(2)死の入り口で
◎第4章 さまざまな臨死体験 
 >>物語を紡ぐ
・光と至福、空中浮揚
・過去世回帰?
・霊的体験の神経生物学

◎第5章 脳が死の入り口に立った時 
 >>光と血
・瀕死の辺縁系が始動させるもの
・意識が位置関係を失う
・正体不明の存在と出逢う

◎第6章 古代のメトロノーム 
 >>恐怖から霊的至福に至るテンポ
・脳幹の相反するシステム
・ドストエフスキーが受けた啓示
・ダーウィンが落ちた

◎第7章 夢と死のボーダーランド 
 >>レム睡眠の侵入
・脳の中の稲妻
・心臓の役割に注目
・体外離脱とレム睡眠侵入

●Part(3)向こうの世界
◎第8章 合一の美と恐怖 
 >>神秘の脳の奥深く
・修道女の脳を覗く
・セロトニン2受容体
・動物は神秘を感じるか

エピローグ 英知の新生

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::絶賛::

本書の考察は、際立っており、挑戦的で、しかも面白く読める。
――V.S.ラマチャンドラン

ネルソンの脳は、夢と信と、そして死(まだ未体験だが)を知っている。
――アラン・ホブソン

内容説明

死ぬとき、脳はなにを感じるか?臨死脳研究の第一人者が、スピリチュアル体験の謎に挑む。

目次

第1部 脳と意識の変容(霊的体験とは何か?―恐怖からピンボール、お花畑まで;三つの意識状態―霊的覚醒の場;断片化した自己―私たちが自己の偽証者となる時)
第2部 死の入り口で(さまざまな臨死体験―物語を紡ぐ;脳が死の入り口に立った時―光と血;古代のメトロノーム―恐怖から霊的至福に至るテンポ;夢と死のボーダーランド―レム睡眠の侵入)
第3部 向こうの世界(合一の美と恐怖―神秘の脳の奥深く)

著者等紹介

ネルソン,ケヴィン[ネルソン,ケヴィン][Nelson,Kevin]
ケンタッキー大学・神経学教授。同大学・医療部門の所長も務める。臨死体験にかかわる脳神経科学の研究で、国際的リーダーとして知られる

小松淳子[コマツジュンコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

34
空中から瀕死の自分の姿を見る・川を渡りお花畑で死者と出会う・といった臨死体験は、霊的な現象ではなく脳内のメカニズムが見させるものだというのです。様々な症例はとても興味深かったのですが、それに対する説明がやっぱり私には難しくて、わかったような、わからないような…でも「脳」という臓器がとても複雑で奥の深いものだ、という事は改めて感じました。2013/05/14

eirianda

13
臨死体験などの神秘体験、霊的体験が、どの様にして脳内で作り出されるか、という考察。信心深い人やオカルトやスピリチュアル好きな人には、お勧めできない。神との一体感は報酬系が〜とか、側頭頭頂接合部が休止すれば体外離脱体験が〜などと読むと、身も蓋もないので。生きるの辛い人には、心の拠り所になったりする体験が、脳科学で解体されてゆく。きっと脳もストレスを生きる力に変えるため、まぼろしをみせるんだろう。著者の言う通り、今際の際は悶え苦しむより、モルヒネ打って多幸感味わって死にたい。2017/05/25

ぼのまり

5
臨死体験は意識の状態が覚醒とレム睡眠の間にあるということを様々な事例研究を通じて示している。とはいえ、死を目前に控え、なぜこの状態に入るのか?という点は研究テーマとして依然として残る。死を目の前にし、無駄なものを削ぎ落としててようやく、「中庸」という理想状態に入れるようになるのかもしれない。2013/06/17

ykoro

3
昨日のNHKスペシャル「臨死体験」(立花隆)のクライマックスが本著者のインタビューで、タイミングが良かった。臨死体験が覚醒とREM睡眠の混合で起き、幸福感を感じるホルモンが分泌されるという仮説は印象的。脳、意識は、奥が深く、これからの研究、検証が必要な部にゃと実感。でも、後、百年以上は、もしくは、それ以上、実態解明にはかかる気がする。2014/09/16

megane

2
神秘・霊的体験をするとき脳はどのような活動をしているのか、という本だった。後半のプロティノスやエックハルト、聖テレサなどの神秘体験などの考察は新たな視点を与えてくれて興味深かった。薬物投与や脳刺激による神秘体験も興味深い。邦題は本末転倒というかミスリードに近い。確かに臨死体験も扱っているのだが、死と言う側面からは見ていないと思う。2013/02/24

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