出版社内容情報
国外で有効性が確認された認知行動療法にもとづく薬物・アルコール依存症からの回復プログラムを使いやすいワークブックとして刊行。
薬物・アルコール依存の問題が注目されていますが,日本ではまだ治療の対象ではなく司法領域の問題であるとの見方が残っています。本書は,アメリカでその有効性を認められている認知行動療法にもとづいた回復プログラムを日本の実情に合わせて改訂したワークブックです。依存症本人が病気について学び,向き合い,回復への過程を実践できる新しいアプローチとして今後,多方面に広がっていくことでしょう。
内容説明
本書は、著者ら3人が中心となって試行錯誤を繰り返しながら作り上げてきた薬物依存症治療プログラムである、「せりがや覚せい剤再乱用防止プログラム(SMARPP)」の教材を、アルコール依存症にも対応できるような加筆を施したワークブックである。急激な覚せい剤の乱用拡大を経験した米国で、認知行動療法を用いて開発された外来治療アプローチ、Matrix Modelを参考にして作られたこのワークブックは、依存症に関する28の簡単な質問やテーマについて考え、答えることによって、薬物依存者に疾患への理解を促し、治療動機を高め、同じ悩みをもつ仲間と新しい生き方を獲得する方途を提供。また、経験の少ない専門職援助者にとっても、薬物依存者と対話を進めることのできる、一種のコミュニケーション・ツールとして役立つだろう。
目次
「なぜ、アルコールや薬物をやめなきゃいけないの?」
引き金と欲求
精神障害とアルコール・薬物乱用
アルコール・薬物となじみ深いものとお別れしよう
アルコール・薬物のある生活からの回復段階―最初の1年間
アルコールと薬物を使わない生活を送るために注意すべきこと
これからの生活のスケジュールを立ててみよう
合法ドラッグとしてのアルコール
マリファナはタバコより安全?
引き金→考え→欲求→使用〔ほか〕
著者等紹介
松本俊彦[マツモトトシヒコ]
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部診断治療開発研究室長/自殺予防総合対策センター副センター長。佐賀大学医学部卒業。神奈川県立精神医療センター、横浜市立大学医学部附属病院精神科、国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部などを経て現職
小林桜児[コバヤシオウジ]
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院精神科医師。慶応義塾大学文学部哲学科、信州大学医学部卒業。横浜市立大学附属病院で研修後、NTT東日本伊豆病院精神科、神奈川県立精神医療センターを経て現職
今村扶美[イマムラフミ]
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院心理療法士。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。所沢市立教育センター教育相談員、東京少年鑑別所および川越少年刑務所心理技官を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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