出版社内容情報
発達障害のある(または傾向のある)大学生に対する支援の方法は?富山大学での対話と実践の中から生み出されたモデルを提案する。
友人関係に無頓着であったり敏感すぎる大学生,教員との適切な距離を保つことが難しく,実習や卒業研究などに支障をきたしている大学生,就職活動など社会参入への準備に対応することが難しい大学生……。
知的に問題がないにもかかわらず,上記のような社会的コミュニケーションに困難を持つ大学生(発達障害大学生)が最近増えているという。
こういった背景のなか,富山大学が平成19年度文部科学省「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム(学生支援GP)」の選定を受け,独自のプログラムを開始した。このプログラムは発達障害傾向をもった学生の支援を中核においているが,社会的コミュニケーションに困難をもつ学生を包括的に支援するプロジェクトとして設計されている。つまり支援対象者が発達障害と診断されているか否かにかかわらず,支援対象者(発達障害大学生)が困っていることに対応できるよう支援していくことが目標になっているのだ。
コミュニケーションに困難を抱えるすべての学生に対して「ナラティブ・アプローチ」「ナレッジ・マネジメント」などの新しい視点,理論,方法論を取り入れ,対話と実践の中から生み出されつつある支援モデルを提案する。
序 文
斎藤清二
第1章 コミュニケーション支援とナラティブ・アプローチ
第2章 ナラティブ・アセスメント
第3章 システム構築と運営のためのナレッジ・マネジメント
第4章 チーム支援を通じた合理的配慮の探究
内容説明
平成19年度文部科学省「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム(学生支援GP)」の選定を受け、富山大学では独自の学生支援システム(TCS)を構築した。その実践知を明示、公開する。
目次
第1章 コミュニケーション支援とナラティブ・アプローチ
第2章 ナラティブ・アセスメント
第3章 システム構築と運営のためのナレッジ・マネジメント
第4章 チーム支援を通じた合理的配慮の探究
第5章 心理教育的アプローチ
第6章 コミュニケーション教育法
第7章 就職活動支援ストラテジー
著者等紹介
斎藤清二[サイトウセイジ]
1975年新潟大学医学部医学科卒業。医学博士。(旧)富山医科薬科大学第3内科助教授を経て、2002年より富山大学保健管理センター教授(センター長)。専攻は内科学、心身医学、臨床心理学、医学教育学
西村優紀美[ニシムラユキミ]
1984年金沢大学大学院教育学研究科障害児教育専攻修了。教育学修士。金沢大学教育学部附属養護学校文部教官、石川県立明和養護学校教諭を経て、1995年より富山大学保健管理センター専任講師、2000年より同センター助教授、現在同センター准教授。専攻は障害児心理学、発達障害児・者支援臨床、臨床心理学
吉永崇史[ヨシナガタカシ]
1998年青山学院大学国際政治経済学部卒業。中央三井信託銀行勤務を経て、2007年北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科博士後期課程修了。博士(知識科学)。北陸先端科学技術大学院大学21世紀COEプログラムポスドク研究員を経て、2008年より富山大学学生支援センター特命准教授。専攻はナレッジ・マネジメント(知識経営)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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