内容説明
本書は、わが国自殺研究の第一人者であり、シュナイドマンに直接師事した訳者が、自殺学の巨人シュナイドマンの主要論文を訳出したもので、自殺という難問にプラグマティックに対処するための知見が数多く盛り込まれている。自殺を生物学的、社会学的、文化的、対人的、哲学的等、多くの要因からなる現象としてとらえ、その本質的原因を心理的な要因に求めたシュナイドマンの研究の全貌を明らかにする待望の邦訳といえよう。自殺予防の実践に携わるすべての人々に。
目次
第1部 基礎(自殺の定義;自殺のアフォリズム(箴言)
自殺のシナリオ
精神痛としての自殺)
第2部 分析(高知能者の自殺;遺書:人生の状況からの再検討 チェザーレ・パヴェーゼの自殺の理論)
第3部 対応(自殺の危険の高い患者への精神療法;予防と対応の意味合い)
第4部 自殺が生じた後に(ポストベンション:遺された人へのケア;心理学的剖検;法廷で明らかにされた不審死の一例)
著者等紹介
シュナイドマン,エドウィン・S.[シュナイドマン,エドウィンS.][Shneidman,Edwin S.]
UCLA死生学名誉教授
高橋祥友[タカハシヨシトモ]
1953年、東京生まれ。1979年、金沢大学医学部卒業。1987年~1988年度フルブライト研究員としてUCLAにてシュナイドマン教授のもとで死生学について学ぶ。東京医科歯科大学、山梨医科大学、東京都精神医学総合研究所を経て、2002年より防衛医科大学校・防衛医学研究センター・行動科学研究部門・教授。医学博士、精神科医
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