自殺の危機とカウンセリング―自殺念慮への対応とディブリーフィング

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  • サイズ B6変判/ページ数 250p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784772407601
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C3011

出版社内容情報

《内容》 近年警察庁の報告によると,わが国の自殺者は,3万人を超え、これは交通事故死の3倍にのぼる。自殺は,心の問題において最大で最後の不幸な結末である。家族や友人,同僚の死は,遺された周囲の人々の心にも大きな傷跡を遺す。従来自殺には予防と危機介入が注目されてきたが,最近では自殺後のケア(ポストベンション)の重要性が指摘されている。
著者はカウンセラーとしての豊富な経験を基に,自殺企図者へのカウンセリングはもとより,周囲の人々への援助,医師との連携,ピア・サポート等,「自殺の危機介入」におけるカウンセラーの役割と対応の技術をわかりやすく紹介する。そして本書の大きな特徴は,クライエントが自殺した際の治療者の心理的対応を重視していることである。そして具体的な技法として遺された人々へのグループワーク,自殺のアフターケアとして最近注目されている,ディブリーフィング(debriefing)について実際の実施方法やプロセスを具体的に解説している。
自殺を理解し,カウンセラーや家族が危機的状況に対処するための実践的臨床書である。    

《目次》
□主な目次
序文〈高橋祥友〉
序章
第1章 自殺とは何か
人は辛いことから逃げるために自殺するのではない/感情の原始プログラム/感情の原始プログラムの問題点/絶望のプログラムとは/絶望のプログラム発動の条件と,思考・行動の特性/絶望のプログラムの誤作動/どのような状態が絶望のプログラムの誤作動を引き起こすのか/自殺予防現場で、活用され得る理論
第2章 自殺念慮を持つ人,本人へのカウンセリング
自殺念慮への,対処の原則/「自殺の危機介入」におけるカウンセラーの役割と対応/「自殺の危機介入」におけるカウンセラーの注意事項
第3章 大切な人の自殺におびえる人へのカウンセリング
サポートの手順/危機介入以降の注意事項/自殺未遂への対応
第4章 大切な人を自殺で失った人へのカウンセリング
大切な人を失った人に対しどのようなケアがあるか/衝撃的な事件の後の心理反応/PTSD予防の為にも初期の介入が重要/カウンセラーによるサポートI「一対一のカウンセリング」/一対一のカウンセリングの効果と限界/カウンセラーによるサポートII「ディブリーフィング」/ディブリーフィングの手順/日本におけるディブリーフィングの意義/カウンセラーの注意事項/カウンセラーのディブリーフィングの必要性/柔軟に運用することの必要性
第5章 組織のリーダーにどのようなアドバイスをするか
何が組織にとって問題となるのか/組織のメンバーの感情/情報を与える/表現上の注意事項/いつ,誰が情報を提供するか/カウンセラーのサポート

内容説明

近年警察庁の報告によると、わが国の自殺者は、3万人を超え、これは交通事故死の3倍にのぼる。自殺は、心の問題において最大で最後の不幸な結末である。さらに自殺は当事者だけでなく周囲の人々の心にも大きな傷跡を遺す。著者はカウンセラーとしての豊富な経験を基に、自殺企図者へのカウンセリングはもとより、周囲の人々への援助、医師との連携、等、「自殺の危機介入」におけるカウンセラーの役割と対応の技術をわかりやすく紹介する。そして本書の大きな特徴は、遺された人々へのグループワーク、自殺のアフターケアとして最近注目されている、ディブリーフィング(debriefing)について実際の実施方法やプロセスを具体的に述べていることである。自殺を理解し、危機的状況に対処するための実践的臨床書である。

目次

第1章 自殺とは何か?(人は辛いことから逃げるために自殺するのではない;感情の原始プログラム ほか)
第2章 自殺念慮を持つ人、本人へのカウンセリング(自殺念慮への、対処の原則;「自殺の危機介入」におけるカウンセラーの役割と対応 ほか)
第3章 大切な人の自殺におびえる人へのカウンセリング(サポートの手順;危機介入以降の注意事項 ほか)
第4章 大切な人を自殺で失った人へのカウンセリング(大切な人を失った人に対しどのようなケアがあるか;衝撃的な事件の後の心理反応 ほか)
第5章 組織のリーダーにどのようなアドバイスをするか(何が組織にとって問題となるのか;組織のメンバーの感情 ほか)

著者等紹介

下園壮太[シモゾノソウタ]
1959年鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業。筑波大学心理学系研修、指揮幕僚課程卒。防衛庁メンタルヘルス検討会委員。陸上自衛官、二等陸佐(防衛庁、陸上幕僚幹部人事部勤務メンタルヘルス担当)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろか

1
自殺は感情プログラムの誤作動だという理解からはじめる対応マニュアル。 けっこう圧力を感じる文体2010/05/26

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