内容説明
本書は、1995年1月17日午前5時46分に発生した兵庫県南部地震の2カ月後、1995年3月18日に京都大学防災研究所大会議室で開催された日本地形学連合の特別例会で発表された論文を中心に構成されている。本書の特徴は執筆者のほとんどが震災の被害者であるということである。現地で身をもって体験したこと、そして現地にいることがその後の調査・研究への鋭い切り込みを与えていることが本書の随所に見受けられる。
目次
1 六甲山地の地形構造と兵庫県南部地震による断層の活動
2 兵庫県南部地震の地震断層と六甲‐淡路島活断層帯
3 活断層と地震被害
4 建築物被害の状況と地形―とくに神戸市東部から阪神間について
5 阪神大震災と地形条件
6 六甲山地における山腹斜面の崩壊
7 六甲山地の斜面崩壊災害のいくつかの特徴
8 墓石の転倒から推定された地震による被害分布域と地形特性
9 阪神大震災における地盤災害