内容説明
ブートルー、ポアンカレ、そしてデュルケーム。3人の哲学家を中心に、フランス第三共和政時代の非決定論の思想を見る。彼らは数学や物理学のみならず宗教や社会についても「自由の哲学」を創始しようとしていたのである。
目次
第1部 ブートルー(ブートルーの思想―自然法則の非決定性と数学的真理の偶然性;クールノーとルヌーヴィエ―ブートルーの先行者;ブートルーと九鬼周造の偶然論)
第2部 ポアンカレ(ポアンカレと数学的真理の厳密性の問題;ポアンカレとラッセル;ポアンカレ最後の思想―「カントール主義」への批判)
第3部 デュルケーム(『自殺論』における統計学的思考の論理;「集合的意識」を考える;社会という神―ブートルーからデュルケームへ)
著者等紹介
伊藤邦武[イトウクニタケ]
1949年横須賀市生れ。1978年京都大学大学院文学研究科哲学専攻修了。文学博士。京都大学名誉教授。龍谷大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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