ダーウィンと道徳的個体主義―人間はそんなにえらいのか

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  • サイズ A5判/ページ数 266,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784771020948
  • NDC分類 150
  • Cコード C3010

内容説明

本書は古代以来、西洋思想を一貫する人間絶対主義に進化論の観点から疑義を呈し、いわゆる「人間の尊厳」を明確に否定したものである。人間の相対化と安楽死や中絶の容認、なによりも肉食の否定と動物の権利の承認に、読者はこれからの倫理の方向を見出すことであろう。

目次

第1章 ダーウィンの発見(若き日のダーウィン;一八三一年当時、世界はどう見られていたか ほか)
第2章 進化と倫理はどのように関係するか(スペンサーから社会生物学へ;人間は道徳的に特別なのか)
第3章 ダーウィン主義者は宗教に対して懐疑的にならねばならないか(ダーウィンの懐疑;目的なき自然)
第4章 人間は動物とどのくらい違うか(人間は唯一の理性的動物か;人間は唯一の道徳的動物か ほか)
第5章 人間を特別視しない道徳(平等の原理;種差別主義 ほか)

著者等紹介

レイチェルズ,ジェームズ[レイチェルズ,ジェームズ][Rachels,James]
1941‐2003

古牧徳生[フルマキトクオ]
1960年生まれ。1989年京都大学大学院文学研究科博士課程学修認定退学。2008年京都大学博士(論文博士)。現在、大阪芸術大学他非常勤講師

次田憲和[ツギタノリカズ]
1966年生まれ。2002年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。京都大学博士(文学)。現在、大阪芸術大学他非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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関 峻之介

0
道徳的個体主義とは、個体はどのように扱われるのかをめぐる諸判断の正当化に関するテーゼである。その基本思想とは、個体がどのように扱われるかは、そのものの集団への帰属関係ではなく、本人の個別の特質を考えることによって決定されるべきだ、というものである。 (p.196)2014/11/03

ソーシャ

0
進化論の観点からこれまでの西洋思想が前提としてきた人間の尊厳を批判し、道徳的個体主義という立場を提唱した本。進化論に関わる論争や科学史的な意義などについても丁寧に説明されているあたり流石としか言いようがありません。あと、功利主義と直観主義などある程度の倫理学の知識を前提にしているように思います。2014/03/09

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