目次
第1部 北村透谷「内部生命論」を中心に(透谷とその時代;「内部生命論」をめぐって;透谷における美的感受性;透谷の現在的意義)
第2部 金子筑水におけるロマン的精神(金子筑水(馬治)という人
天才への憧憬―「『透谷集』を讀みて」、「詩才論」から
ロマン主義のついて
哲学と文芸の抱合―金子築水における理想の人生観思想)
第3部 園頼三の詩と創作美学(若き日の園頼三;園頼三の詩;芸術創作の心理;園頼三とカンディンスキー)
第4部 モダニズム詩人竹中郁におけるロマンティシズム(竹中郁の人と作品;郁におけるモダニズム;詩集『象牙海岸』にみる郁のロマンティシズム;生命の閃光)
著者等紹介
福田知子[フクダトモコ]
詩人。神戸市生まれ。立命館大学大学院文学研究科博士課程前期修了。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫性博士課程修了。学術博士。日本ペンクラブ会員、アジア藝術学会幹事、美学会会員、日本シェリング協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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愁
4
研究家や評論家の視点では無く、詩人/創作する側からの視点。個人的に透谷の研究書でも「詩人の書く」物が特にしっくりきていて、その形をより推し進めた様な福田氏のテーマは良い意味で評論/研究書を読んでいる感じはせず、魅力的な内容でした。詩人にしかわかりえない、感覚的なものも多分にあるでしょうし。 透谷以外の方々は恥ずかしながら知りませんでしたが引用や福田氏の文章から、特に竹中郁に興味をそそられました。2018/08/01
うにこ。
1
明治・大正・昭和に活躍した4人の詩人をピックアップして日本にロマンティシズムがどう浸透していったかを論じた本。詩論だけじゃなく、美学とか芸術学とか、そういう方面にも役に立つ本じゃないかな。 個人的には、光の詩人竹中郁の、影の部分を掬い上げたその視点が好きです。 2011/07/30