内容説明
本書に収められている各論文はひとりひとりの独自な、かつメッセージ性をもった作品である。各論文はその意味で独立してはいるが、討議を進めていくうちに反省性、社会学的認識、象徴的支配という一つの大きな理論的パースペクティブを共有する結果になっている。
目次
1 反省的社会学の生成―ブルデュー社会学における認識論の位置づけをめぐって
2 ブルデューにおける「分析者の見地と分析対象者の見地」―“Le sens pratique”における諸見地の検討をもとに
3 ブルデューにおける「象徴性」と「ハビトゥス」
4 理に適ったふるまいとしてのプラティック―シュッツからブルデューへ
5 ブルデューにおけるデュルケーム社会学の受容と断絶―集合表象の理論から象徴的支配の社会学へ
6 近代資本主義と変容する農業・農村―ブルデューのアルジェリア研究を手がかりに
7 デクラッセとナチズム―ブルデューによるハイデガーの社会学的批判
8 ブルデューの社会学的アンガージュマン―デュルケムとの比較において